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Story.7 ページ7



「ありがとうございました!」


いつもと同じ時間に始まった部活は

いつもより少し早くに終わった。


「お疲れさま」


さつきと手分けして部員たちに
ドリンクとタオルを配る。


配ったものを受け取って

勢いよくドリンクを飲んで
タオルで身体を拭いているのを見ると

朝からこんなにも大変な部活だと

改めて実感する。


「ぐえ、」

「Aちんタオルちょーだい」


私の肩に腕をまわして
これでもかという程体重をかけてくる彼。


彼の重さに思わず空気の抜けた様な
女子力の欠けた声が出た。


「あげるからどいて…」

「Aちん顔赤い〜」

「紫原くんが重いからだからね?」


力を入れて立っているせいで
顔が赤くなっていた様だ。

照れている訳ではない、決して。


「はいタオルとドリンク」

「ありがとAちん」


巻きついている腕に向けて
タオルとドリンクを差し出すと

彼は腕はそのままに
手首を器用に動かして受け取った。


つまり

まだ私は彼の腕に捕まったまま。


「(意味ないじゃん、!)」


心の中で嘆いてみるけれど
勿論彼に伝わるはずもなくて。


「(…まあいっか)」


どくりどくりと彼から伝わってくる
心臓の音が心地良い。


ずっとこのままでもいいかもなんて
無理に決まっていることを考えながら

部員たちにそれらを手渡す。


「ドリンクとタオルをくれるかな」

「はー…、い」


後ろからかけられた声に
勢い良く首を回し手渡して固まる。
(やっぱり紫原くん邪魔だった)


「ありがとう」


そこにはにこりと笑った

赤司くんの姿。

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羽仁子(プロフ) - 魅悪さん» ありがとうございます(´;ω;`)!頑張りますね! (2016年9月21日 16時) (レス) id: 6677755af2 (このIDを非表示/違反報告)
魅悪 - ずっと読んでました!更新頑張ってください(*><*) (2016年9月19日 5時) (レス) id: ce5526d871 (このIDを非表示/違反報告)
羽仁子(プロフ) - 赤紫さん» わわ、嬉しいです( ; ; )ありがとうございます!そう言って頂けることが何よりも嬉しいです!! (2016年4月29日 23時) (レス) id: 6677755af2 (このIDを非表示/違反報告)
赤紫(プロフ) - はじめまして!むっくん大好きなので更新ずっと待ってました(^^)この小説面白いので大好きです(^^♪最後に進学先決定おめでとうございます^^* (2016年4月29日 19時) (レス) id: 726f403aea (このIDを非表示/違反報告)
羽仁子(プロフ) - 林檎さん» ありがとうございますp(*^-^*)q 面白いと言ってもらえるととてもやる気でます嬉しいです! (2016年4月1日 16時) (レス) id: 6677755af2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:羽仁子 | 作者ホームページ:むっくんのお菓子  
作成日時:2016年2月15日 23時

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