Story.4 ページ4
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「早く選んで、急いで!」
「えー」
「えー、じゃない!」
コンビニに入ってから
10分が経ったというのに
まだお菓子コーナーの前でしゃがみ込んで
悩んでいる紫原くん。
「迷うんだからしょうがないじゃん」
「もー…」
女子か、本日二度目の突っ込みを
心の中で声を大にして叫ぶ。
「おかげで朝練遅れそうだよ」
小走りで学校に向かっているため
息が上がる。
その上彼の腕を引っ張っているからか
体力の消耗が激しい。
重たいですってば。
「Aちん急ぎ過ぎー」
会話を成立させるのがやっとだというのに
彼は全く疲れていないようで。
流石バスケ部というか
なんというか。
歩いてコンビニから学校まで
15分程で着くところを
見事に私たちは7分で着いてみせた。
何とかぎりぎり間に合いそうだ。
校門をくぐり抜け、玄関には向かわず
渡り廊下から体育館へ直行する。
外靴を脱ぎ
靴下のまま体育館に入ると
自主練をしている部員が目に写った。
どうやらまだ朝練は始まっていない様だ。
「ほら早く着替えて来て」
ばしっと彼の背中を叩いて
部室に行くよう促す。
「えー」
文句を意味する声をあげながらも
彼は部室へと消えていった。
私は自分の息子を保育園まで
送り届け終えた母親の様に
どっしりとした疲れに襲われた。
「よっ、と」
けれども休んでいる暇はないのだ。
紫原くんが脱ぎ捨てた靴を右手に
私の靴左手に持つと
今度こそ玄関へと向かった。
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羽仁子(プロフ) - 魅悪さん» ありがとうございます(´;ω;`)!頑張りますね! (2016年9月21日 16時) (レス) id: 6677755af2 (このIDを非表示/違反報告)
魅悪 - ずっと読んでました!更新頑張ってください(*><*) (2016年9月19日 5時) (レス) id: ce5526d871 (このIDを非表示/違反報告)
羽仁子(プロフ) - 赤紫さん» わわ、嬉しいです( ; ; )ありがとうございます!そう言って頂けることが何よりも嬉しいです!! (2016年4月29日 23時) (レス) id: 6677755af2 (このIDを非表示/違反報告)
赤紫(プロフ) - はじめまして!むっくん大好きなので更新ずっと待ってました(^^)この小説面白いので大好きです(^^♪最後に進学先決定おめでとうございます^^* (2016年4月29日 19時) (レス) id: 726f403aea (このIDを非表示/違反報告)
羽仁子(プロフ) - 林檎さん» ありがとうございますp(*^-^*)q 面白いと言ってもらえるととてもやる気でます嬉しいです! (2016年4月1日 16時) (レス) id: 6677755af2 (このIDを非表示/違反報告)
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