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Story.12 ページ12



授業が始まったというものの
彼は動くことなく眠ったままで

まるで置き物の様だ。


私はというと
静かに授業を受けてはいたのだが

いつ先生が怒るだろうか
いつ彼が怒られるだろうかと

ひやひやしていた。


が。


「紫原」

「おい、紫原」


先生は痺れを切らし
授業を中断し彼の名を呼び出す。


「(起きて、紫原くん…!)」


その光景を見て
一人でわたわたと心の中で焦る私。


そんな私の気持ちなど露知らず
微動だにしない彼。


「…ったく」


ついに先生は
黒塗りされた硬い名簿を持ち

彼の席へ歩き出した。


そして。


「…いい加減にしろ!」


すぱん、と勢い良く音を鳴らし
紫原くんの頭をはたいた。


それと同時に
どっと笑い声の上がる教室。


「…いった」

「放課後課題3枚な」

「ええー、」


のろりと状態を起こす彼に課された
放課後課題の罰。


今日の部活は半分出られないと
決まったも同然だろう。


しかし私にとっての問題は
課題を手伝わされると言うことだ。


「はぁ…」


思わず溜め息を吐く。


「ぷっ」


視線を感じ教室を見渡せば
こちらを見て吹き出し、笑う

黄瀬くん。


「もー、…」


笑ってる場合じゃないのに。


笑っている黄瀬くんに心の中で
不貞腐れた様に文句を言う。


「授業再開するぞ」


大分ざわつきが収まった教室で
再び開始された授業。


「…」


私はどんよりと気が重くて
授業を聞く気にはなれなかったのだが。

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羽仁子(プロフ) - 魅悪さん» ありがとうございます(´;ω;`)!頑張りますね! (2016年9月21日 16時) (レス) id: 6677755af2 (このIDを非表示/違反報告)
魅悪 - ずっと読んでました!更新頑張ってください(*><*) (2016年9月19日 5時) (レス) id: ce5526d871 (このIDを非表示/違反報告)
羽仁子(プロフ) - 赤紫さん» わわ、嬉しいです( ; ; )ありがとうございます!そう言って頂けることが何よりも嬉しいです!! (2016年4月29日 23時) (レス) id: 6677755af2 (このIDを非表示/違反報告)
赤紫(プロフ) - はじめまして!むっくん大好きなので更新ずっと待ってました(^^)この小説面白いので大好きです(^^♪最後に進学先決定おめでとうございます^^* (2016年4月29日 19時) (レス) id: 726f403aea (このIDを非表示/違反報告)
羽仁子(プロフ) - 林檎さん» ありがとうございますp(*^-^*)q 面白いと言ってもらえるととてもやる気でます嬉しいです! (2016年4月1日 16時) (レス) id: 6677755af2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:羽仁子 | 作者ホームページ:むっくんのお菓子  
作成日時:2016年2月15日 23時

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