検索窓
今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:17,809 hit

Story.2 ページ2



家を出て15分程すると見えてくる
高校へ向かうバスの停留所。


申し訳程度にある小さな屋根付きの待合所に

身を縮こませてお菓子を食べている
彼の姿を見つけた。


「紫原くん」

「おはよー」

「また朝からお菓子食べてる」

「Aちんにもあげる」


そう言ってごそごそとコンビニ袋から
何かを取り出し私に差し出した。


私はそれを有難く受け取るなり
ちらりとパッケージを見る。


「あ、メロンキムチ味だ」

「これ意外に美味しかった」


私は彼と付き合う前のコンビニでの出来事を
思い出してぎゅっと胸が熱くなった。


付き合う前に会話した内容を
覚えていた彼にどきどきとして。


それをさらりと言ってみせる彼にもまた
どきどきとした。


「お昼食べるね」


楽しみ、そう言って彼に笑顔を向ける。


と。


「…ん、」


不意に下からすくい上げられる様な
優しいキスが私を包み込んだ。


「…」


離れた唇が寂しくて
次は自分から押し付ける様なキスをする。


ふわりと香るチョコレートの香り。
甘くて、愛おしい。


「Aちん可愛い」

「…バス来るよ」


可愛いと言われるのに未だ慣れない私は
話を逸らして彼の手をひく。

彼は可笑しそうに笑いながら
ひかれた手に応える様に立ち上がる。


「好きだよAちん」

「…心臓壊れそう」


バスが来るまであと3分。

Story.3→←Story.1



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (49 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
182人がお気に入り
設定タグ:黒バス , 紫原敦
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

羽仁子(プロフ) - 魅悪さん» ありがとうございます(´;ω;`)!頑張りますね! (2016年9月21日 16時) (レス) id: 6677755af2 (このIDを非表示/違反報告)
魅悪 - ずっと読んでました!更新頑張ってください(*><*) (2016年9月19日 5時) (レス) id: ce5526d871 (このIDを非表示/違反報告)
羽仁子(プロフ) - 赤紫さん» わわ、嬉しいです( ; ; )ありがとうございます!そう言って頂けることが何よりも嬉しいです!! (2016年4月29日 23時) (レス) id: 6677755af2 (このIDを非表示/違反報告)
赤紫(プロフ) - はじめまして!むっくん大好きなので更新ずっと待ってました(^^)この小説面白いので大好きです(^^♪最後に進学先決定おめでとうございます^^* (2016年4月29日 19時) (レス) id: 726f403aea (このIDを非表示/違反報告)
羽仁子(プロフ) - 林檎さん» ありがとうございますp(*^-^*)q 面白いと言ってもらえるととてもやる気でます嬉しいです! (2016年4月1日 16時) (レス) id: 6677755af2 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:羽仁子 | 作者ホームページ:むっくんのお菓子  
作成日時:2016年2月15日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。