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一方、街中ではとある事件が起きていた。



「貴様、今、布を盗んだだろう!?」



「いえ、俺はただ布屋の横を通っただけで・・・」




若者と、商人が争っているようだ。




この時代にしては珍しい赤色の綺麗な髪を持っている少年は、目立つ容姿のため大勢から言いくるめられ、詐欺や犯罪に引っかかりやすかった。





「なあ,皆もこいつが盗人だって証明しとくれよ!」





「盗んでないんです!本当にっ!俺はやってない!」






この時代には常に偏見が存在する。





皆と違うから同じ仲間では無いと決めつけられ、皆と違うから同じ支給を貰うこともできないのだ。





老若男女・・・皆が冷たい目を若者に向ける。





「・・・なんで俺こんな見た目に生まれたんだろ。」





ボソッと若者が呟いた。





『何しているんですか?』





商人と若者が黙りこくり、お互いに膠着状態が続く中、高く可愛らしい声が響いた。





「「「「「い、苺宮のお坊ちゃん・・・」」」」」





苺宮・・・それは何百年、何千年と前から続く一族の名前だった。





その中でも一番年下の13歳の彼は可愛らしい容姿と声で町中の人に好かれていた。





「瑠斗くん・・・・・・」





一瞬,大物の登場によりしんと静まり返るが赤色の髪を持つ少年が放った言葉で今度は皆が凍りついた。





あの(・・)坊ちゃんを下の名前で呼びなんて!」






「莉犬、こんなところで何してるんですか?早く帰りますよ。」






莉犬、と呼ばれた少年は赤色が特徴の髪を靡かせながらとてとてと歩いていく瑠斗、るぅとの元へと走っていった。






「なんなんだよあいつ・・・」






「莉犬様は瑠斗様の従兄弟じゃぞ。今日はお忍びできていらしたんじゃ。」






仲の良い従兄弟の散歩についてきたお世話係が代弁してその場は丸く収まった。






「・・・・・・アイツを罪にかけて母さんの復讐をするつもりだったのに。」






商人、ただ一人を除いて。

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北条ひかり@推し曲歌詞覚え中(プロフ) - …は、無理好き()るぅりーぬ最高オオオオオオオオオ(( (2022年11月20日 12時) (レス) @page3 id: 98e6601380 (このIDを非表示/違反報告)
にゃご。(プロフ) - やぁーー!!!!!好き!!忍.恋!! (2022年10月28日 20時) (レス) @page2 id: 3ed4f381df (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぽてと | 作者ホームページ:Honon  
作成日時:2022年10月26日 17時

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