story4＊とある朝 ページ6
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これが、1ヶ月前の話。
それ以来、私は太宰さんのお家(社員寮)に居候させて頂いている。
しかし、彼との同居には困った点が幾つか。
「ん………、」
いつも通り、早朝5時半(短大時代は早起きだったので)に起床した私。
ぼやける目を擦り、横に顔を向けると……
「おはよう、A。よく眠れたかな？」
「だ、ざいさん…！」
伏し目がちに本を読み、私の方へ視線を向ける太宰さんの姿がある。
困ったこと��
起きたらすぐ側に太宰さんが居る。
寝顔を見られた羞恥心からか、顔に熱が集中しているのが自分でも分かる。
とっくに覚醒した意識を奮い立たせ、冷静を装って挨拶をする。
「おはようございます、太宰さん。私はよく眠れましたよ。太宰さんは？」
至って普通に、焦らずに。
早まった動機を抑えるようにゆっくり云うと、太宰さんはパタリと本を閉じた。
「……？」
「A、私がぐっすりと眠れたと思うのかい？」
太宰さんは、むすりと頬を膨らませて云った。
その可愛いらしい表情に、早朝から胸がきゅんと鳴るようだった。
「ええと……、布団が狭かったんでしょうか…？」
私は恐る恐る聞いた。
私のせいでぐっすり眠れなかったのだとしたら、すぐにでも此処を出て家を探す所存の私。
困ったような顔になった私を見て、余程可笑しかったのか、太宰さんはぷっ、と吹き出した。
「え？…え？」
「そんな心配要らないよ……」
太宰さんは手を伸ばし、私の頭をそっと撫でた。
そして優しく微笑み、云う。
「こんな可愛い寝顔が隣にあれば、ぐっすり眠れるわけがないじゃないか。やっぱり布団を隣に並べるのは不正解だったかな？」
その言葉を聞いた瞬間、途端に私の顔は紅潮する。
これ以上彼と目を合わせていると収集のつかない事になるのは目に見えているので、私は俯いて布団を見つめる。
「だ、ざいさん……」
「どうしたの……頬が赤いようだけど、熱があるのかい？」
そこに追いうちをかけるようにして、おでこに太宰さんの大きな手があてがわれる。
たちまち、私の混乱と羞恥心は限界を超える。
「そそそそんなことないです！！わ、わわたし朝食を作るので！！」
そう云って、布団から飛び出た。
背後からは太宰さんの含み笑いの声が聞こえてくる。
これが、私の日常なのです。
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story5＊困ったワンルーム→←story3＊さりげなく告白
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鈴蘭(プロフ) - ウナさん» 私も書いててひえええってなってます笑（？） (2019年4月30日 12時) (
レス) id: 2e99d5c18a (このIDを非表示/違反報告)
鈴蘭(プロフ) - みそしる大臣さん» そんなドキドキをお届けできているなんて嬉しい限りです(^^) (2019年4月30日 12時) (レス) id: 2e99d5c18a (このIDを非表示/違反報告)
鈴蘭(プロフ) - SAKA0829093さん» ありがとうございます！ダラダラ更新で本当すみません… (2019年4月30日 12時) (レス) id: 2e99d5c18a (このIDを非表示/違反報告)
ウナ - もうヤバイですマジでもうヤバイですよ！！！！ひええええってなります（？） (2019年4月3日 19時) (レス) id: 0bc8f10023 (このIDを非表示/違反報告)
みそしる大臣 - 夢主より僕の方が早くキュン死にしそうだ…心臓が持たない！ (2019年3月30日 23時) (レス) id: 487407bef1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鈴蘭 | 作成日時：2018年5月25日 1時
