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Aside

もしかしたら、自分に似ていると無意識に感じていたから、この子を助けたいと思ったのかも知れない。まるで、妹のように、思ってしまっていたのかな。妹なわけ、無いのに。
この期に及んで、自分に似ている、家族のような存在を見つけようとしていたなんて、私は本当に酷い人間だ。

それに、この子にはお見通しなんだ。
私がたくさん練習したこと。

「頑張りはしたよ。練習も、沢山した。でもね、誰かが言ってたんだ。『結果の出ない努力はただの言い訳』だってね。その通りだと思う。
だから、無駄だったんだよ、私の努力は」

しまった。こんなに小さい子に、弱音を吐いてしまった。
申し訳ないと私が思い、言葉を取り消そうかどうか迷っていると、今まで考えていた様子のリアンちゃんが、言った。

「うーん、リアンにはむずかしくてよくわかんないな」

その言葉を聞き、より申し訳なくなった私は言った。

「そっか。ごめんね、難しい事言っ」

「でも!」

リアンちゃんに、話を遮られた。
驚いて話すのを止めてしまった私に対して、リアンちゃんは続けた。

「よくわからないけど、でも、それはAちゃんのことをいってるんじゃないとおもうの。
リアンは、Aちゃんがしたどりょくは、いいわけじゃなくて、おたのしみ、だとおもうの」

お楽しみ?どういうことだろう。と考えている私の顔を見て、表情から感情を読み取ったのか、リアンちゃんは、楽しげに説明を始めた。

「おたのしみ、っていうのはね。そのどりょくをとっておく、っていうことだよ!
Aちゃんは、オーディションにおちちゃったわけじゃないでしょ?
だから、もし、つぎにオーディションをうけるときがあったら、そのときにAちゃんのどりょくをみせられるの。
それが、おたのしみ、ってこと!」

なるほど。次に期待するっていうことか。そう考えると、少し心が軽くなった気がした。
リアンちゃんに、感謝しないと。

「そうだね。ありがとう、リアンちゃん」

ふふん、と得意げに鼻を鳴らすと、リアンちゃんは言った。

「いつか、Aちゃんのうたがきけるときまで、おたのしみ、にしてるからね!」

「……うん。お楽しみ、に待っててね」

まさか、リアンちゃんに弱音を吐いてしまうだけでなく、元気付けて貰うなんて。
でも、今、私、少しだけ幸せ、かも知れない。

そのあと、毛布にくるまり、時々喋りながら、夜までリアンちゃんの親を待ってみたけど、結局、来ることは無かった。

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作品ジャンル:アニメ
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氷華桜 - マクロスデルタのつづきを早く見たいです。 (7月26日 16時) (レス) @page40 id: 50567ddaac (このIDを非表示/違反報告)
ヲタク - マクロスΔ大好きです♪続きがきになる!応援してます! (2023年2月21日 21時) (レス) @page40 id: 5cff5ab6d5 (このIDを非表示/違反報告)
kirara(プロフ) - 続きも見たいです(*^▽^*) (2022年1月22日 20時) (レス) @page40 id: a056ba0898 (このIDを非表示/違反報告)
花川(プロフ) - 満月もなかさん» ありがとうごさいます!お祝いして頂いて、とても嬉しいです! (2020年3月2日 16時) (レス) id: 4fb75adaf8 (このIDを非表示/違反報告)
満月もなか(プロフ) - 第一志望合格おめでとうございます(*´ω`*) (2020年3月2日 7時) (レス) id: 5b6ffc4c57 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花川 | 作成日時:2019年3月2日 18時

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