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鍵開けてるから勝手に入ってきてな と5分ほど前に連絡が来ていて、1度家に帰りマスクを装着して、近所のコンビニでゼリーとスポーツドリンクを買ってから志麻くん宅の扉を勝手に開けた。家にお邪魔するのは私が鍵を忘れて泊まった時以来。
｢しまくん｣
ぐったりと眠っている美形の彼に小さな声で声をかけてみれば、一瞬で開く瞳。綺麗な紫の目が私を捉えて、優しく細められた。
｢きてくれてありがとぉ｣
｢声ガスガスじゃん……！なんか飲んだ？｣
｢朝から飲んでないわ、そういえば｣
｢もーばかばか｣
自分が体調崩してることを知っているならもっと自己管理をして下さい！もっと体崩すよ！と怒鳴りかけたのを抑える。一応病人なのだから、頭に響くような声をあげればいけない。
｢ばかばかってかわええ……｣
ぼそっとそう呟く志麻くんの頭は通常運転でした。逆に響くような声を出せばちょっとは大人しくなるのかな。なんて腹黒く考え出した自分の思考に苦笑いが零れた。
｢なあなあ、もっとこっち来てぇや｣
いつも聞く志麻くんとは違う、力無いような声が私を誘導する。志麻くんのすぐ側に寄り、スポーツドリンクを手渡した。
志麻くんは、ありがと と丁寧に礼を言ってから1口分飲み干した。
真冬だというのに熱のせいで少し汗ばんで濡れている髪とか、いつもよりも熱い頬とか。暑いのかトレーナーをめくっていてちらりと見えるお腹とか。もう色気でしかなくて、近づいた距離を少しだけ離れてしまう。
｢離れんな。ちょっとだけやから｣
そう言い終わると直ぐに、私をすっぽりと包んでしまう。少しの汗の匂いと、男の子の匂い、あとは爽やかな柔軟剤の匂い。全部が混ざって志麻くんの匂いになる。
｢このにおい、すき｣
思わず出た言葉にしまった と思った時にはもう遅い。一瞬驚いたように目を見開いた彼は、1回瞬きをすれば嬉しそうに微笑んでいた。
｢おれも、Aの匂いだーいすき、やで？｣
いつもよりしゃがれた声で囁かれて、ときめきと恥ずかしさでどうにかなりそうだ。
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もちち(プロフ) - コメント失礼します。他サイトにてこちらの作品と同じ題名、同じ内容の小説を発見致しました。何回も見返したのですがやはり文章も同じで気になったのでコメントさせて頂きました。プリ小説というサイトで連載はされていますか、？ (2023年4月18日 0時) (
レス) id: 65f0ff2c55 (このIDを非表示/違反報告)
LiLi Ka(プロフ) - すっっっごく面白くて！大好きです！一気読みしちゃいましたw (2020年5月24日 16時) (レス) id: ef0b88e85e (このIDを非表示/違反報告)
林檎 - 完結おめでとうございます！この作品が好きすぎてもう何回も何回も見直しています！ 最後ら辺は、子を見守る母のような気持ちになりました（笑）ほんとにお疲れ様です！ (2020年5月7日 16時) (レス) id: aa4022e14b (このIDを非表示/違反報告)
ひより(プロフ) - 完結おめでとうございます！この話の二人が永遠に見てたいくらい好きなのでこの2人のその後みたいな話短編集とかで欲しいです、、 (2020年4月2日 0時) (レス) id: 4f83e9d9b1 (このIDを非表示/違反報告)
七つ子(プロフ) - お疲れ様でした！この作品は私にとって、お気に入りの中のお気に入りでした！新作も読みます！ありがとうございました！ (2020年4月2日 0時) (レス) id: e81a79aa4e (このIDを非表示/違反報告)
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