検索窓
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:76,729 hit

ページ14




名古屋駅 新幹線が来るまであと5分。
いよいよ、お別れを感じてくる。

センラくんがくれたピアス 笑った顔 。……否、もう彼の存在全てが胸に焼き付く様だ。


伝えるつもりが無かったが、彼に気持ちを伝えようと思う。


(センラくんが私に気がないことくらい、分かってるよ)


叶わないと分かっているのに、なんで伝えるの?


『叶わないと分かっているけど、最後に気持ちを伝えてスッキリしたい』なんて、そんな綺麗事は残念ながら私には言えない。


電車が止まった。


「電車、来ちゃったね」


扉が開いた。


「センラくん、今まで本当にありがとう。ずっとずっと大好きでした。さようなら」


こうやって気持ちを伝えれば、彼の記憶の中に私は居続けるでしょう?
「そういえば扉が閉まる瞬間に告白してきた女おったわ」と、遠い未来で彼が私の話題を喋るかもしれない。

良い風でも、悪い風にでも、別にどちらでもいい。彼の記憶に私がいるのなら。


(こんな最低な理由で、告白してごめんなさい)


くるりと背を向けて、扉が閉まる音だけを聞いた。


「____なんやねん、それっ……!」


聞こえるはずがないセンラくんの声が、何故か聞こえてきた。


それは甘い果実みたいな→←*



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (226 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
295人がお気に入り
設定タグ:歌い手 , センラ , 浦島坂田船
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ちょこ - とてもよかったです!その後話がもっと欲しい! (2021年8月3日 12時) (レス) id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
らfkー - 泣きましたぁ神作ありがとうございました!!!!! (2019年12月12日 14時) (レス) id: f4912de284 (このIDを非表示/違反報告)
_clt(プロフ) - これはもっと伸びるべき……!!!最&高でした!めっちゃきゅんきゅんしましたありがとうございます! (2019年11月18日 22時) (レス) id: d16c5ecaad (このIDを非表示/違反報告)
りんこん(プロフ) - とっても好きです!素敵です!自然できゅんとしましたw (2019年11月9日 17時) (レス) id: e1283a6a6e (このIDを非表示/違反報告)
Reyna - うわぁぁ。すごくいい作品で感動しました! (2019年11月9日 17時) (レス) id: ba70aa4ed1 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:すずらん | 作者ホームページ:すずらん  
作成日時:2019年11月8日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。