お仕事さんじゅうよんこめ。 ページ34
「夜にお腹空くと、夜食ついつい食べちゃうから太るしな〜」なんて横でぶつぶつ話すそらるさん。
えっ、そこ?
いや、別に少女漫画的な展開になっても困るだけだからいいんだけど。
少し、そらるさんは考え方が世間一般とずれているらしい。
そらるさんは、所謂天然キャラなのだろうか。本物はじめて見た。
でも、確かに最近お肉がついてきてヤバいのは本当。
『そうなんだよ。最近ついつい夜食食べちゃうから、お腹のお肉がピンチ。』
「そう?そうは見えないけどな。」
『いやいや。最近さーーーーー』
「なあ、Aを取らんでくれへん?」
いつの間にか目を覚ましたらしいセンラさん。そして今度こそ、乙女が言われたらキュンとすること間違いなしな台詞。
だが、いつもの失態を見ている私はキュンなんて1mmもしないし、何より……
……そらるさんにおんぶされたまま、髪ボサボサのまま言っても、格好つかない。
キュンとかよりむしろ、今吹き出すのを全力で我慢してる。
それでもセンラさんは結構真面目に言ってるらしくって、キリッとした顔を崩そうともしていない。
しかも、Aを取るなって、私あなたのものになった記憶もないし。
ほら、そらるさんも笑うの我慢してるじゃん。
……あ、我慢できなくなって笑いだした。
「そらるさん!何がおかしいんですか!」
「くくくくっ……」
怒るおんぶされてる男性と、ツボに入ったらしいおんぶしている男性。
何なんだ、その絵面。
「Aも何か、い、ぅ………ぉ……」
あ、寝た。
じゃあなに、今のはひどい寝言?
こんな寝言ひどい人だったっけ?
「A、もしかしてセンラくんって、いつもこんな感じ?」
『いや、このパターンははじめてかな。』
「"このパターン"ってことは他にもあるんだ?」
『えっと、この前はソファーでパンツ1枚で寝てました。』
「ふふっ。」
.
センラさんの酒癖の話をしていると、いつの間にか家に着いていた。
『今日は本当にうちのセンラさんがお世話になりました……。』
「こちらこそ来てもらっちゃってごめんね。」
『気にしないで。じゃあまた。』
「うん。」
玄関の扉がばたんと音をたてて閉まる。
さて、このぐっすり寝ているセンラさんを起こさないと。
.
ちなみに、センラさんに聞いてみたら、あの寝言(?)の時の記憶はないそうです。
あったら面白かったのに。
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唄羽 - やwばいww笑いすぎてほっぺが痛い…wwそして、たまにあるイケメン要素(?)がたまらないぃ…!とにかくこの作品、大ッ好きです!更新ふぁいとです〜! (2020年2月9日 23時) (レス) id: c457855cc9 (このIDを非表示/違反報告)
かみあ@深夜浮上多めです - とてもとても好きです! これからも更新頑張って下さいっ!!! (2020年2月7日 1時) (レス) id: b637badbe5 (このIDを非表示/違反報告)
Alt(プロフ) - 200個目の評価頂きましたァァアアア!!(180くらいからめっちゃ待ってた←) (変なところでこだわる人) もう好きが溢れてます(?)これからもファイトです! (2020年2月6日 19時) (レス) id: 170cb0dc1b (このIDを非表示/違反報告)
雪 - とても面白くて大好きです! これからも更新頑張ってください! (2019年12月30日 19時) (レス) id: 29e4317738 (このIDを非表示/違反報告)
Яaito - そらるさんの「夜動いたらお腹空いちゃうでしょ?」は思わず吹いちゃいました(笑)更新頑張ってください! (2019年6月14日 21時) (レス) id: 6f412a630c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:秋 | 作成日時:2019年4月6日 19時