お仕事さんじゅうにこめ。 ページ33
『本当に何から何までありがとうございました……。』
玄関までセンラさんを引きずって行ったのはいいものの、そこでセンラさんが熟睡。
仕方がないから、そらるさんがセンラさんをおんぶする、という形になった。
「いえいえ、こちらこそ夜分に呼び出してしまってすみません。」
どこまでも優しいそらるさん。
道を歩いていても、さりげなく車道側歩いてくれたり、「足元気をつけて」と気を使ってくれたりして、改めていい人だなと感じた。
「それと堅苦しいので、お互い敬語なしにしません？」
『？！』
…えっ。
うん、確かに嬉しいお誘い。私も堅い感じのはあんまり得意じゃないし。
…だが、こんな有名な方と私なんかがタメでは話してもいいのだろうか。
浦島坂田船も有名だが、それはそれこれはこれ、だ。
「……あ〜、嫌ならいいんです。気にしないでください。」
『あ、いえ！嫌とかじゃないんです！ただ、私がこんな有名な方にタメ口なんかしていいものかと……。』
「俺は一人の人間、そらるとしてAさんと仲良くなりたいの。そんなことを気にしないで。」
そう言ってそらるさんは、真っ直ぐな目でこちらを見てきた。
そんな「お願いだから」と言わんばかりの目で見られたら断れるはずもなく。
『……わかった。そらるさん、よろしくね。』
「うん、それでいいんだよ。よろしくね、A。」
そらるさんが微笑む。
うん。これこそ天使の微笑み。破壊力すごい。
リスナーさんなら卒倒しててもおかしくないレベル。
私でもくらっときたもん。
その後しばらくは無言が続いたが、その沈黙を破ったのはそらるさんだった。
「そういえば、俺の家に急に来いって言われて警戒とかしなかったの？」
『警戒なんてしないよ。』
警戒なんてするはずもない。浦島坂田船の４人が仲良くしている人に悪い人なんているはずがない。
ちょっと困った人たちだけど、人を見る目は確かな４人だ。
むしろ、「また誰か何かやらかしたのか…怒られるかな…」という不安の方が大きかった。
「ちょっとは警戒心が持った方がいいよ。だってーーー」
そらるさんのことだから、少女漫画のように腕を掴まれて「俺だって男だよ？」的な展開になるかと思っていた。
だが、次の瞬間、そらるさんの口から紡がれたのは予想もできなかった言葉だった。
「夜動いたらお腹空いちゃうでしょ？」
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唄羽 - やwばいww笑いすぎてほっぺが痛い…wwそして、たまにあるイケメン要素(?)がたまらないぃ…!とにかくこの作品、大ッ好きです！更新ふぁいとです〜！ (2020年2月9日 23時) (
レス) id: c457855cc9 (このIDを非表示/違反報告)
かみあ@深夜浮上多めです - とてもとても好きです！ これからも更新頑張って下さいっ！！！ (2020年2月7日 1時) (レス) id: b637badbe5 (このIDを非表示/違反報告)
Alt(プロフ) - 200個目の評価頂きましたｧｧｱｱｱ！！(180くらいからめっちゃ待ってた←) (変なところでこだわる人) もう好きが溢れてます(？)これからもファイトです！ (2020年2月6日 19時) (レス) id: 170cb0dc1b (このIDを非表示/違反報告)
雪 - とても面白くて大好きです！ これからも更新頑張ってください！ (2019年12月30日 19時) (レス) id: 29e4317738 (このIDを非表示/違反報告)
Яaito - そらるさんの「夜動いたらお腹空いちゃうでしょ？」は思わず吹いちゃいました(笑)更新頑張ってください！ (2019年6月14日 21時) (レス) id: 6f412a630c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：秋 | 作成日時：2019年4月6日 19時
