歌い手さんのインフォしてます【浦.島.坂.田.船】

お仕事にじゅっこめ。 ページ21

センラさんに案内されて洗面所へ。


さて、この人たちはどんなことをやらかしやがったのだろうか。

この前は、レンジでアイスの雪見だいふくをチンしてどろどろにした。
その前は、ドアを勢いよく開けて扉を外した。
その前は…

って挙げだしたら、きりがない。
ここまで色々やらかされてきたら、もう慣れた。

…こんなのに慣れたくなった。


「A！」

『さかたん？今回はなにしたの？』

「あんなぁ、洗濯しようとしたら、洗濯機が動かなくなったんねん。」

『…どうやって洗濯しようとしたの？』

「えっとな、そこのボトルの洗剤と、イチゴジャムを入れて…『ちょっと待って？』


今、「イチゴジャム」って言ったよね？
洗濯するのに、なぜ食品が出てきたんだろうか。

あ、もしかして聞き間違いとか？イチゴジャムなんて使うわけないもんね。


『洗濯に何使おうとしたか、もう一回教えて？』

「洗剤とイチゴジャムやで？」


聞き間違いじゃなかった。
ていうか、聞き間違いであってほしかった。


「いっつもAが洗濯すると、良い香りするやん？やもんで、イチゴジャム入れたらいい香りするかなって。」


…多分、それは柔軟剤の香りだろう。
いい香りにするためにイチゴジャムを入れるって、どんな思考回路してるんだろうか。

洗濯機の中にイチゴジャム…というと、中がどんな風になっているのか、想像するだけでも末恐ろしい。


『ちなみに…センラさん、あなたは洗濯の仕方わかりますか？』

「イチゴジャムはさすがに入れへんよ。洗剤と漂白剤入れて、その後どうするかは知らん。」


…この人もダメだった。

この色物ばっかりの洗濯物の中に漂白剤なんて入れたら、全部真っ白になってしまうだろう。

今までのライブTシャツとか、思い出があるのも全部真っ白。

イチゴジャムは洗えばとれる……かもしれないけど、漂白剤で落ちた色はもう二度と戻らない。
むしろ、イチゴジャムより恐ろしい。


『今まで洗濯当番どうしてたの？』

「うらさんに一緒にやってもらっとった！」

「センラは洗濯当番、今までやったことないです。」

『センラさん、それ私が代わりに全部やってたから。私インフォだから。雑用係じゃないから。』


そうか、私が今まで洗濯当番以外でやっていたのの半分くらいはセンラさんだったのか。





さて、このイチゴジャムまみれの洗濯物、もう一回洗濯しますか…。


あ、こら。年下組、逃げようとしない。
3人でやるんだからね。

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