歌い手さんのインフォしてます【浦.島.坂.田.船】

お仕事じゅうにこめ。 ページ13

「本当？良かっ『ただ…』


いつもふざけている人たちがここまで頼んでくれているのに、それを断るのは悪い気がする。

我ながらチョロいなとも思った。

でも、


『私は素人だし、みんなのようにはできないと思う。思ったような仕上がりではないかもしれない。


……それでもいいの？』


やっぱり私は素人だ。

みんなの足を引っ張るかもしれない。
正直、私はそれがすごく怖い。




「は？お前何言ってんだよ。」

「俺らの目に狂いがあるとでも？」

「そんなこと起こるわけないやろ！」

「Aなら絶対大丈夫やで。」









『…ありがとう。』


いつもうるさく感じるのに、それが嬉しいとか。
私も狂い始めたのかもしれない。

そう思うほどに、この4人が私を信じてくれたのが嬉しかった。









.









「あ、そういえばコーンスープ、頼むな。」

『それ本気だったんだ。』


「じゃあ、俺はミルクコーヒー頼む。」

「じゃあじゃあ！僕チョコ欲しい！」

「２週間前から醤油ないんですけど、買うの面倒で……お願いしますねえ。」

「うらたさん、さかたん。それは自分で買ってきて欲しいかな。もちろん、志麻くんもだからね。センラさん、昨日スーパー行ってたよね。気づいてたんだったら、気をきかせて買ってきて欲しかったかなあ。」


「「「「え、面倒。」」」」


『その団結力は他に活かして欲しいな。』


確かに、いつもお買い物は私がやっている。


が、これはいくらなんでもひどくないだろうか。
切実に自分で買ってきて欲しい。


さっきまでのシリアス感はどこへって感じだ。
この人たちは、雰囲気を壊す天才なんだろうか。

まあ、別にあの空気が続くのも嫌なんだけどさ。



「なあー！はよ買ってきてー！」

「チョコー！」

「ミルクコーヒー。」

『自分で行ってきて。私は絶対行かない。』

「醤油ないと作業ができへん…。」

『できる！それ、明日締め切りじゃないの！？早くやっておいで！』

「じゃあ、買ってきてくれへん…？」

『嫌。』









前言撤回。


やっぱりこの人たちはうるさいです。

自分で買ってこい。

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