17話 ページ18
蝉も鳴くような夏。私は今日も家の手伝いをしていた。
カランカラン
とお客さんが来たことを告げる音が鳴る。
A｢いらっしゃいませー｣
私はそう言いながら作業の手を止めて顔を上げた。
A｢あれ、ひばちゃん？どうしたの。｣
そう、そこには群れを嫌う幼馴染、ひばちゃんがいた。
父｢A、手伝いありがとう。ここはもういいよ。｣
A｢あ、うん…｣
私はエプロンを外すとひばちゃんに近寄った。ひばちゃんはそのまま無言で外に出る。私が後を追うと、急にぴたりと立ち止まった。
雲雀｢今度、調理実習するらしいね。｣
？…ひばちゃんも調理実習したいのかな？
A｢うん、おにぎり作るんだって。｣
雲雀｢…それ誰に渡すの。｣
A｢うーん、誰に渡そうかな。特に決まってないよ。｣
雲雀｢それ、しょうが無いから僕が貰ってあげるよ。｣
私がえ？と言うと、微かに頬を赤くして、
雲雀｢だから、僕が貰うって言ってるの。｣
と言った。ひばちゃんってそんなにおにぎり好きだったっけ？まあ、和食は好きだからおにぎりも好きなんだろうな。
A｢うん。いいよ。あ、これこの間のお礼！遅くなってごめんね。｣
私が取り出したのは、ガトーショコラ。お店の物には劣るけど、私の中では割と上手く出来た自信作だ。ひばちゃんは受け取るとそのまま食べた。
A｢うぇっ、ここで!?｣
私が慌てている間に完食。そして最後に舌で唇をペロッと舐める。この動作が映えるのは美しい顔立ちをしているからだろう。
雲雀｢ふーん。悪くないんじゃない？｣
そう言うと、私の横を通り過ぎ、帰っていった。
耳元で、
雲雀｢おにぎり、楽しみにしてる。｣
と言う言葉も忘れずに。
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a tear(プロフ) - 千影さん» コメントありがとうございます。Σ(´□｀;)ﾊｯ…本当ですねすみません、すぐ直します！拙い文章ではありますが、これからも頑張りますのでよろしくお願いします。 (2018年7月23日 16時) (
レス) id: f1e0dd0ec0 (このIDを非表示/違反報告)
千影 - いつも読ませていただいてます。 39話のoff course もちろんという意味ならof courseだと思います。 (2018年7月23日 12時) (レス) id: 6a10e66d36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：a tear | 作成日時：2018年7月6日 23時
