検索窓
今日:5 hit、昨日:2 hit、合計:26,591 hit

色恋。 ページ10

ちゃんと表に出して表現してくれるし、ちゃんと面と向かって好きって言ってくれる。

でも、ときどき不安になるんだ。

ほら、今日も。

「やっぱり、おねーさんがいっちばん可愛いよー!!」
「えへへぇ、そうかしら?乱数ちゃんに言われると嬉しい!!」

見ちゃった。

“おねーさんとの約束があるからちょっと出掛けてくるねー!”
こう言って家を出た乱数を見届けた後、私は仕事の打ち合わせのために外に出た。
その帰り、女の子と仲良さげに話す彼を見つけたのだ。

側から見たら二人はカップルのように見えるのだろう。
まあ乱数は例外なのかもしれないが。

考えるだけで黒い感情が溢れそうになる。

分かってる、様々な事情があるなんてこと。

背を向けたまま出て行くのは貴方、
それを誰も見ていない笑顔で見送るのが私。

分かっていてもただ、ただ一人待つのは辛いのに、どうして私はこうなってしまったんだろう。

二人で行ったたくさんの想い出だって、ときどき聞かせてくれた高くて甘いトーンのあの優しい歌声とか……
でも、それらは結局はほら、遊びだったんでしょう?

もうどうだっていい。

その場から駆け出して、倒れこむように家に舞い戻り、落ち着く間も無く、私はとあるところに電話を掛ける。

“はい?Aちゃん?”
『あ、遥さん……今からそっちに行っていいですか?』
“え?いいよ!彼方もいるし。おいで?”

理由も聞かずに快諾してもらい、財布と携帯と持ってそのまま家を出た。

『お邪魔しまーす』
遥「いらっしゃーい、今日はどうしたの?」
『いやー。ちょっと色々あって……』
遥「そっかそっか、とりま中入りなよ」

遥さんは4つ上で高校の先輩。
実際に同時に通っていた期間はないが、学習合宿で講師役で来てくれた時に知り合った。
それ以来姉のように慕っている。

彼方さんは遥さんの1つ上の旦那さん。
人気歌い手であり、最前線で活躍している界隈では知らない人はいないと言うほどの有名人。
MIXのことでよく相談に乗ってもらってる。

彼「あ、わたあめいらっしゃい。その様子だと、MIXのことじゃなさそうだけど」
『あ、彼方さん!……バレました?』
遥「Aちゃんはオーラが出るから分かりやすいよね〜」
『えー!マジですか』

笑う二人を見て少し気分が落ち着く。

二人と、少し話してから、“いってきます”と告げて、そこそこの頻度で入れて貰ってる防音室に向かった。

続き。→←続き。



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (32 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
69人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

真歩路(プロフ) - まぁらいおんさん» わあっ!見て頂けてるんですね〜!リクまでありがとうございます!書くのが遅い上に濃厚系もヘタなのですが、少しでもご期待に添えるよう頑張りますね、、!すごく嬉しいです〜! (2018年11月19日 19時) (レス) id: c4fa7f7861 (このIDを非表示/違反報告)
まぁらいおん - いつも見てます!すごくおもしろいです(´∀`*)リクエストいいですか??乱数が夢主に嫉妬して濃厚な感じの展開になっていくお話が見たいです!お願いしますm(__)m (2018年11月19日 18時) (レス) id: cb3aeae411 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:真歩路 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2018年8月20日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。