バレーってのはなぁ、「魅せる」モンなんだよ

Case十五 ページ17

その後は武田先生に教室まで案内してもらって別れた。


でね？今俺さ、教室の前で待機中！転校生あるあるのやつ。


「それじゃあ、転校生を紹介するぞ〜熱海、入ってこい！」


おっ、呼ばれた


ガラッとドアを開けて中に入る






『1ヶ月前にイタリアから戻ってきました。熱海Aです。よろしく』






「「「「「「はぁ〜〜！！！！？？？？」」」」」」






「えっ！本物！？やば！」

「楊貴妃じゃん………生で見てもめっちゃ美形だな……」

「後で写真撮ってくれるかな……？」

「サインください！！！！」




おお〜すげー勢いだな





『部活はバレー部、趣味はルービックキューブとマジック、好きなものは鳥龍茶です。』



「自己紹介ありがとな〜じゃあ、席は……廊下側の一番後ろな」



ラッキー！一番後ろ〜



『ういっす』



「じゃあお前ら1限の準備しとけよ〜」







前の席の男子と談笑してたら、女の子数人がこっちに来た







「あっ、あの……Aくん、これまだ開けてないから、良かったら飲んで！」



差し出されたのは鳥龍茶



『マジで！？いいの？ありがと〜』



いや〜部活で飲むもの無くて困ってたんだよな〜ありがたい



『さんきゅな！』



「う、うん！！」


女の子たちは顔を赤く染め、そそくさと行ってしまった。





「くっそ、転校初日からモテてんな〜このやろ〜」


『いーだろ〜』

でこぴんされた………いたい……


「そういや、熱海って彼女いねーの？」


来ると思った、その質問


『いないんだなー、これが。』


いや、正直可愛い俺だけの応援団欲しいよ？でも、


『俺の彼女ルービックキューブだし、嫁はバレーだし。別にいいかな、っていう』


「今のでかなりの女子がショックを受けたぞ」









まぁぐだぐだ話してたらあっという間に放課後





「熱海はバレー部だな、頑張れよ〜楊貴妃〜！」


『それやめろよ〜！お前もな！』





さてと、体育館へレッツゴー









一方そのころ3年フロアにて









「スガ！これ見てくれ！あの北川第一の影山と………これは俺の幻覚か？

熱海Aの入部届が俺の手元にあるんだが。」


「大地、幻覚じゃないべ。俺さっき会って職員室まで案内してきたからな！」


「俺はお前のコミュ力が怖い……」









楊貴妃の入部届に驚く3年がいたのであった。

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