【d!】あいの風に飛んでゆけ【企画】 (ページ6)

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私とロボロくんはシャオロンくんたちと別れ一通り屋台を満喫した後、花火が良く見える穴場に移動を始めた。

毎年来ているうちに偶然ロボロくんと二人でこの場所を見付けた。人が寄り付かない絶好の場所で、ロボロくんに告白をするならここしか無い。

夜空に打ち上がり雫のように溢れ落ちる、色とりどりの光を眺めていた。

「花火、今年も綺麗だね」

私がそう言うと、「せやなぁ」とロボロくんから返ってくる。

私たちは屋台で買った焼きそばとたこ焼きをロボロくんと半分こしながら食べている。かき氷は溶けるから先に食べた。
持ち帰り用のりんご飴とわたあめとベビーカステラもある。
ロボロくんは花火よりも食い気、知ってた。

「あのね、ロボロくん」

rbr「ん、どうしたん？A？」

「私、ロボロくんにずっと言いたかったことがあって」

rbr「どうしたん？急に改まって」

「私、ずっとロボロくんのことが…」

「A、ちょっと待って」と言い、ロボロくんは私が言葉を紡ごうとするのを止めた。

rbr「その続き、俺から言わさせて。俺もAのことが好きや。俺と付き合って欲しい」

「え、嘘でしょロボロくん…？」

「Aに嘘なんか吐くわけないやろ！」とロボロくんに怒られてしまう。

「夢じゃないよね？実はドッキリでした！とかじゃないよね？」

rbr「Aが飽きるまで何回でも言ったるわ。俺はAが好きや」

ロボロくんの言葉に、嬉しさのあまり涙がぽろぽろと零れ落ちる。

rbr「折角、可愛くおめかししてんのに…化粧落ちてしまうで？」

「可愛く」と言う単語に反応してしまう。その言葉を聞けただけで頑張って準備をした甲斐があった。
ロボロくんがボディバッグからハンカチを取り出すと、私に差し出してくれた。

「だってロボロくんが…！！」

「はいはい、Aが泣き虫なのは昔と変わらんなぁ」と言って、ロボロくんは子供をあやすように私の背中をぽんぽんと優しく叩いてくれる。
どさくさに紛れて私はロボロくんの背中に腕を回す。

「うぅ…ロボロくん、好き。大好き…」

rbr「うわ、なんか照れるなこれ…」

ぶわっと一気に顔を赤く染めるロボロくん。
『飽きるまで何回でも言ったるわ』と、豪語していた先程まで威勢の良かったロボロくんは何処へ行ったのやら。

ロボロくんに今まで言えなかった分、どうか沢山言わせて欲しい。

今までロボロくんと一緒に見た花火の中で、一番美しい花火だと思えた日だった。