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「…明日同期3人とも正座させよ」
ぽつりと呟いた私の頭には、あの場を去る時に見た様子が焼き付いていた。
恐ろしく顔のいいアイツらがモテないはずがないのだ。女性陣は殆どが2人に心を奪われ、絶対に口説き落とそうとロックオンしていた。1体1で他の男と話す時間であってもチラチラと見ている程だ。フリータイムに入った瞬間の彼女達はまるでサバンナのチーターのような速さで、あっという間に人集りが2つ出来上がってしまったのである。
そして男性陣はというと、初めこそそれぞれ目当ての人にアピールしていたものの、最後のその光景で心が折れたのが大半だった。やってられるかと帰る者、同性同士で今回の不毛さを語り合うもの。そして残りは、人集りに参加しない人間に望みを託す者。
そんな望みを私に託してきたのは恐らく2人。1人でも連絡先ゲットしてあわよくば持ち帰りたい、という魂胆が丸見えなので私としても話を合わせてあしらうだけだ。さっきも言ったが私はマジなのだから。一晩じゃなくて一生私が幸せになれる相手を探しているのだから。そして3人目は序盤から私に興味を持ってくれていたようだった。顔は悪くはないし、温厚な性格が滲み出るような語り口調、そして歳は少し上のサラリーマン。私の中の合格点はゆうに越えている。俗に言うアタリが私の元へ来てくれたらしい。これはラッキーだ。4人目も居たけれどあれはどっちなのか分からないけれど顔だけはいい男だったな。様子見か。
最後にルージュをさっとひいてトイレを出た。硝子も同じような状況だったけど1人に絞ってたし、そろそろ私も選ぶなり連絡先を交換するなりしないとな。
そんな自分のことで考えを巡らせていると、「やあ」と出口で手を上げるノッポが1人。
「偶然だね〜オマエもこういうの来るんだ」
「白々しい…あれ、取り巻きは？」
「んー？流石にトイレまでは来る訳ないでしょ」
あっけらかんと言い放つ五条はさっきまで人集りの1つを形成していて、その中心で満更でもない顔をしていたはずだ。室内でも夜でもサングラスを外していないのは傍から見れば浮いているはずなのに、あの人達には特殊なフィルターでもかかっているのか、深く心酔しているような視線をこの男に向けていた。
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狐うどん - 夏油推しなので最高でした！ (2021年12月31日 12時) (
レス) @page27 id: 36d16ee809 (このIDを非表示/違反報告)
ユコ(プロフ) - 唯梨さん» ありがとうございます^^同じ夏油推しさんに言って頂けるほど嬉しいことは無いです…！ (2021年5月24日 12時) (レス) id: cf63eb9bb2 (このIDを非表示/違反報告)
唯梨(プロフ) - はじめまして。引き込まれて一気に読んでしまいました。夏油推しにはたまらないお話でした…。 (2021年5月22日 10時) (レス) id: 10a0ab61a8 (このIDを非表示/違反報告)
ユコ(プロフ) - うさん» 刺さりましたか！やったー！短編なので長くは続きませんが、もう少しお楽しみいただければと思います！ (2021年5月13日 6時) (レス) id: cf63eb9bb2 (このIDを非表示/違反報告)
ユコ(プロフ) - もちうさぎさん» 今日中に完結する(予定な)のでお待ちくださいね！ (2021年5月13日 6時) (レス) id: cf63eb9bb2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユコ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/oorsayui/
作成日時：2021年5月8日 13時
