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こつん、と額を合わせられる。
「薬盛られてる女抱くの？今日の人達と同類じゃん」
「あんな猿共と一緒にしないでくれ…そういえば連絡先交換してたよね？私にも4人分きちんと共有してくれるかい？」
「…聞きたくないけど聞くね。何する気？」
「挨拶するだけさ。私の彼女を可愛がってくれてありがとうってね」
「怖」
これじゃ“ヨリを戻した”っていうより“また捕まった”って感じだ。聞かなきゃ良かった。それに薬盛った奴の心当たりはある。ちゃんと確信もある。第一候補だったのになぁ。
「…人は見た目によらないって、この世の真理だね」
「何の事？」
「なんでもない。どこの世界にもクズはいるなって話」
そのクズに今にも抱かれそうになっているのは何処の誰って話なんだけど。まあいいか、1回も会話しなかったけど今日の男陣の中では1番タイプだったし。
「ソファかベッド選んで」
「ベッド一択。幾ら薬の聞き目終わったって言っても、眠いのは眠いの」
「じゃあ楽しみは明日に取っておくよ」
くっついていた額に唇が落とされて、次は寝室まで抱かえられる。胸を満たす傑の匂いと心地良い揺れが、ほんの10秒足らずで睡魔の手を引いてきた。結局クズに持ち帰られちゃったな。私の家だけど。
優しくベッドに下ろされて、横に傑が寝転がる。その首に結ばれたままのボルドーとグレーのネクタイに指をかけてしゅるりと解いてやれば、彼は嬉しそうにボタンを幾つか開けて私の体を包み込んだ。
「おやすみ。愛してるよ」
暖かい腕の中で意識がゆらゆらと揺れている。さっき言ってた“明日”っていうのは夜のことだろうか。明日も仕事だし、それはこの人も多分一緒だし、朝一でサカって来ることは無いと思いたい。でも傑なら有り得るな。どうせまた絆そうとしてくるのだろう。
気付かない間にお互いの薬指には、どんな呪いよりも重たい
あーあ、ダイニングに置いてきた珈琲、冷めちゃっただろうな。
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狐うどん - 夏油推しなので最高でした！ (2021年12月31日 12時) (
レス) @page27 id: 36d16ee809 (このIDを非表示/違反報告)
ユコ(プロフ) - 唯梨さん» ありがとうございます^^同じ夏油推しさんに言って頂けるほど嬉しいことは無いです…！ (2021年5月24日 12時) (レス) id: cf63eb9bb2 (このIDを非表示/違反報告)
唯梨(プロフ) - はじめまして。引き込まれて一気に読んでしまいました。夏油推しにはたまらないお話でした…。 (2021年5月22日 10時) (レス) id: 10a0ab61a8 (このIDを非表示/違反報告)
ユコ(プロフ) - うさん» 刺さりましたか！やったー！短編なので長くは続きませんが、もう少しお楽しみいただければと思います！ (2021年5月13日 6時) (レス) id: cf63eb9bb2 (このIDを非表示/違反報告)
ユコ(プロフ) - もちうさぎさん» 今日中に完結する(予定な)のでお待ちくださいね！ (2021年5月13日 6時) (レス) id: cf63eb9bb2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユコ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/oorsayui/
作成日時：2021年5月8日 13時
