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ちゃんと人間らしい彼が何だか愛おしくて、眼前の整った顔にそっと触れる。
「次嘘吐いたら絶対に別れる」
「うん」
「隠してたけど、私結構ヤキモチ焼きだよ」
「何言っているんだ。私は君以上に嫉妬深いよ？」
「嘘だ…」
「嘘は言わないって今誓ったとこだけど」
うっと言葉に詰まれば、慈しむような笑顔を向けられる。どうしようもなく顔がいい。また私はこれからもこの顔に絆されるのだろうな。それもそれで困ったものだ。
「…私も、傑じゃなきゃ駄目」
筋肉質な首筋に腕を回して抱きつけば、安堵の溜め息が耳元で吐かれた。そのまま抱き上げられてソファに2人並んで座る。懐かしい感覚だ。別れる前には既に一緒に過ごせない程関係が破綻していたもんなぁ、と過去に思いを馳せていれば、首筋に埋められたままの顔をぐりぐりと擦り付けられた。
「今日の君、本当に危なっかしくて見てられなかった」
「ちゃんと自衛はしてたけど」
「大体あんなに男に囲まれて」
「傑と五条が女無双するからじゃん」
「私は悪くないだろ。君が心配で行っただけだからね」
「どうせ普通に楽しんでたんでしょ？」
「な訳無いじゃないか。気が気じゃなくてそんな暇なかったよ」
どうだか、と体を少し離してジトリと顔を見る。心外そうな表情を浮かべる傑の真意は分からないけれど、硝子から婚活パーティーのことを聞いて実際に参加してしまうくらいだ。私の事を本気で心配してくれていたらしい。
「こんな露出の高い服着て。君の趣味じゃないだろう？」
「硝子が選んでくれたの。男共全員お前の手中に落ちるよって」
「これじゃ襲ってくれと言ってるもんだよ」
似合ってるけど、と少し拗ねた表情はまるで子どもみたいだ。どこか可愛いその頬に手を添えると、節くれだった大きな手が私の体のラインを撫でた。前言撤回。おじさん臭いその手の甲を抓ってやる。
「やめてよ、今日は流されないんだってば」
「そうは言っても、私も既に君の手中なんだけど。それでも駄目って言うのかい？」
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狐うどん - 夏油推しなので最高でした！ (2021年12月31日 12時) (
レス) @page27 id: 36d16ee809 (このIDを非表示/違反報告)
ユコ(プロフ) - 唯梨さん» ありがとうございます^^同じ夏油推しさんに言って頂けるほど嬉しいことは無いです…！ (2021年5月24日 12時) (レス) id: cf63eb9bb2 (このIDを非表示/違反報告)
唯梨(プロフ) - はじめまして。引き込まれて一気に読んでしまいました。夏油推しにはたまらないお話でした…。 (2021年5月22日 10時) (レス) id: 10a0ab61a8 (このIDを非表示/違反報告)
ユコ(プロフ) - うさん» 刺さりましたか！やったー！短編なので長くは続きませんが、もう少しお楽しみいただければと思います！ (2021年5月13日 6時) (レス) id: cf63eb9bb2 (このIDを非表示/違反報告)
ユコ(プロフ) - もちうさぎさん» 今日中に完結する(予定な)のでお待ちくださいね！ (2021年5月13日 6時) (レス) id: cf63eb9bb2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユコ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/oorsayui/
作成日時：2021年5月8日 13時
