【呪術廻戦】高専肉食系男子多い説を男子が証明しようと思います

肉食系×肆拾弐 ページ43

「君、新入生？」


スキップするA。

その背後から、声をかけるあるひとりの女。


見知らぬ女からの声がけに、振り向きざま、頭を傾げるA。


「おねーさんだれー？あ！こういう時は自分から名乗るのが普通なんだよね！ごめんね！！俺、葛葉A！！おねーさんクマ凄いね、大丈夫？そういうメイクなの？ごめんね、デリカシーなかったかも〜！」

「…家入硝子。葛葉…あぁ、アイツが言ってたヤツか」

「あいつ…？まぁいいや！おねーさんはこれからどこ行くの〜？」

「…さぁな」

「わかった！ゆーじのとこ！！」

「わかってんだったら元から聞くな」


ぴん。長い指でおでこをぱちんと弾かれるA


いてっ！と額に手を当てながら衝撃に目を瞑ると、次に降ってきたのは、2発目のデコピンでもない、ただの言葉。


「知ってどうすんの。」

「ん〜〜〜〜〜〜………俺も行く！」

「いいの？友達がバラされるけど」

「おねーさんってぜんっぜんオブラートに包まないんだね！言葉！いいよいいよ！なんとなく察しついてるし、むしろ見たいぐらいだもん！」

「…そ。」


Aに背を向けて、歩き出す家入。


その背を一瞬見つめた後、差を積めるように足を早めた



『わざとでしょ』


扉の奥から聞こえてきた、その一言。

その言葉を聞いてもなお扉を開けようとしたAに反し、家入は扉のノブにかけていた手を止めるよう、Aの手に自身の手を乗せた


「し。」


小さく息を吹いて、口に人差し指を立てる家入。

Aも同じように口に指をたて、聞き耳を立てた


『特級相手、しかも生死不明の5人救助に一年派遣はありえない

僕が無理を通して悠仁の死刑に実質無期限の猶予を与えた。

面白くない上が僕のいぬ間に特級を利用して体良く彼を始末ってとこだろう

他の2人が死んでも僕に嫌がらせができて一石二鳥とか思ってんじゃない？』

『いや しかし、派遣が決まった時点では
本当に特級に成るとは…』

『犯人探しも面倒だ。

全員殺してしまおうか？』


扉越しにも伝わる、ぴりりとした空気。

Aが家入に目伏せをしながら頭を傾げると、ひとつため息をついた家入が、扉を開いた


「珍しく感情的だな。

随分とお気に入りだったんだな、彼。」

「僕はいつだって生徒思いのナイスガイさ」


顎にきりりと指を当てる五条がAに向けてウィンクしたのを、

目隠しの下でウィンクしたのに分かるわけねぇだろとAはどスルーし、伊地知の手を取った

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