【呪術廻戦】高専肉食系男子多い説を男子が証明しようと思います

肉食系×伍 ページ5

「…あれ？からっぽ！」


だが漁った手はどれだけ振っても空を切る。


瞬間移動！？と目を輝かせながら五条を見つめるAの瞳には警戒など一片も無く、余裕と好奇心で詰まっていた。


まるで面白そうな玩具を目の前にした幼児のような反応に、五条はまた目隠しの下で目を見開いた後、

ソファーに回していた長い腕の先を近くの台に向けた。


「あっちに没収してるけど、何が欲しいの？」

「ロープ！無かったっけ？」


未だ目を輝かせているAの言葉に、五条はうーん、と悩みふけなから指さした台に近づいた。


「あ、あった」


山盛りになってる私物から取り出した一本のロープ


「え、なにそういう趣味？」

「そういう趣味って？？？？」


何を想像したのか引き気味の野薔薇に、本心なのか建前なのか頭を傾げるA。


気にするなと手をひらひらと振る野薔薇にAは頷きながら、五条の持っているロープに手を伸ばした


「ちょーだい！」

「はーい♡」


幼児を愛でるような五条の間延び声に、警戒しまくりだった伏黒は無意識的に手を緩めた


だが目の前でAがした行動に、真意を持って伏黒はその手をキツく絡み合わせることになったのだが。


「よいしょ、よいしょ」

「…何してんの？」


奇妙な物を見るように野薔薇が問う。

Aはただただ一心不乱にロープと自分の腕を見つめながら、野薔薇に答えた。


「こーそく！」


だだん！と4人に呈したのはロープにぐるぐる巻きにされた両手。


足や口すら使って作ったものがそれかと、拍子抜けすると共に野薔薇と伏黒はため息をついた


「野薔薇の言ったことはあながち間違えではないっと……。よし、始めるよ〜」

「おっす！！」


事情聴取されるモノとは思えないほどのAのテンションに、伏黒は五条に耳打ちをした


「これ、本当に意味あるんですか？」

「あるよ！俺ウソつくの下手だもん！あ、これもウソかもね！ウソのウソをつくってバレにくいじゃん？あ、俺がウソついたことあるのバレちゃった！けど安心してよ！つくねの事でしか付いてないから！！」

「つくねって何よ…。」

「美味いよな！つくね！」

「そーなの？」

「Aが言ったんだろ！？」


ぽやぽや天然ボケ係の虎杖が五条以外のツッコミ役に回ることを珍しげに思いながら、伏黒は前に出る虎杖を押し込みながらAの目の前に立った

肉食系×陸→←肉食系×肆

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す