一年ズ親睦会 ページ38
「はい、注目。では、これから六本木のステーキ屋で一年ズ親睦会をしやす!」
五条に連れてきてもらったステーキ屋で始まった親睦会。このタイミングでするんだ。
ジュワーー、熱々出来たてビフテキがテーブルに置かれる。香ばしい香りが鼻をくすぐり、空腹感を刺激する。一口、食べてみる。
「美味しい」
「うっま。Aも一口どう?」
「欲しい。悠仁もお返し」
「はーーー」
「早く食わないと冷めるぞ釘崎」
「ちょっとちょっと。誰か僕の話聞いてた?」
急に始まった親睦会。五条の言葉は熱々のビフテキの前では無力だ。四人の視線が五条に集まったところで、満足そうに五条は話を続けた。
「はい!今日は入った順に紹介。一人目!呪術界御三家の一つ禪院家の血を引く男伏黒恵!」
「どうも」
「え?そんだけ?」
五条の紹介にそっけなく対応する伏黒。熱い返しをされてもキャラが崩壊するからこれくらいが丁度いい気がする。
「二人目!50mを3秒で走るスーパー一般人!だけど呪いの王両面宿儺の指を食べちゃって呪いを宿す男虎杖悠仁!」
「新入りの虎杖悠仁です!特技はモノマネって言えるようになりたい!よろしくおねっしゃーす!」
悠仁は通常運転だな。
「三人目!悠仁の幼馴染で呪術界御三家の一つ五条家の分家の血を引く女桜崎A!」
「特技はどこでも寝れる事です。お願いしまーす」
「最後はこの人!盛岡に出るまで4時間もかかる田舎町から上京したカントリー娘釘崎野薔薇!」
「ちょっと、もっとマシな紹介ないわけ?てか五条家の血を引くって、どうやったら呪術界御三家の分家に生まれてパンピーで育つのよ!」
釘崎さんは机を叩きながら五条に抗議する。荒ぶってるな。
「まあまあ言ったでしょ?そういう家庭方針だって」
「それ前も聞いたわよ!ていうか!」
ビシッ釘崎さんの指が私に向けられる。
「流されるところだったけど、アンタ結局両面宿儺のなんなのよ!」
「なんなのって…妻だよ」
「言って良かったのか?」
「この中で一人だけ知らないってのは可哀想だし…上層部でもないのに隠さないよ」
チラリと五条に目を向けたが、口は笑ってたから、言っても大丈夫だったろう。さっきから釘崎さんの反応がない。不思議に思って目を向けた。
「……固まってる」
驚きで固まった釘崎さんは処理落ちしたパソコンのよう。少しの時間、フリーズしてやっと動き出したかと思ったら、
「……どういう事?」
一から説明しようと口を開いた。
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ゆうちゃんンンン(プロフ) - コメント失礼します。この作品を作っていただきありがとうございます。大好きですもし良ければなのですが、前世の記憶が無いバージョン?を作って欲しいなと思っています。自分、悠仁と宿儺推しでして、図々しいと思われるかもしれませんが気が向いたら作ってほしいです (8月2日 13時) (レス) @page50 id: f5df7aa05f (このIDを非表示/違反報告)
ソラ - 大好きですぅぅ (2022年1月25日 1時) (レス) @page50 id: 639ef9d5fe (このIDを非表示/違反報告)
moo(プロフ) - タイトルがモロ好みで作品も最高でした!最後の蛇足も良かったです! (2021年6月22日 20時) (レス) id: 36860c259a (このIDを非表示/違反報告)
西 - たまに出る夢主ちゃんのツッコミっぽい口調がとてもおもしろいです。。ありがとうございます。 (2021年3月29日 2時) (レス) id: a86aefda0e (このIDを非表示/違反報告)
宿儺 - 宿儺マジ神かよ♪素敵 (2021年1月20日 19時) (レス) id: c0f52421e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きなこもち | 作成日時:2020年12月19日 15時