流石最強 ページ23
質問はまだ続くらしい。きっと上層部にあれこれ指図されてるんだろう。この男がそれに大人しく従うとは思えないが。
「前世の記憶は生まれた時からあるの？」
「いえ、確か…小４、５くらいで思い出しましたね」
「…あ、もしかしてAが急に泣いた時？」
「何で覚えてんの」
「あん時はめっちゃビックリしたから」
確かに悠仁のあの狼狽えようは凄かった。あん頃のA、本当に泣かない奴だったし。なんて笑いながら悠仁はペラペラ私の昔話を語る。おいやめろ。旦那様に要らんことを聞かせるんじゃない。悠仁の頬をつねる。
「いってぇ。ゴメンゴメンって、そんな顔すんなって」
「…Aの両親って今何してるか分かる？」
悠仁と戯れていたら、五条が口を開いた。今は両親の話はしていなかったと思うが、人の考えは計り知れないのでどこか思うことがあったのだろうか。それに、私に黙秘権はない。
「母はどっかで生きてると思いますが…父は知りませんね」
「そういえば、俺Aの母さんに会ったことはあるけど父さんは見たことないな…」
「え、会ったことあるの！？」
「あ、いや…気のせいだったカモ」
急にしおらしくなってそっぽを向く悠仁。逆にここまでわざとらしく隠されたら暴く方が遠慮してしまう……まあどうせ、私には関係のない話だろう。そうやって自己完結させた。
「それじゃ、今日はこんな所でお終いにしよう」
「え、これだけで良いんですか？」
まだ、旦那様については殆どと言って良いほど喋ってない。喋らなくていいなら喋らないが。五条はうんうんと頷いて、こちらに近づく。
「また聞く機会はあると思うけど…もう良い時間だからね。それに両面宿儺には早くしろって言われてるし」
それと、これから両面宿儺と会わせてあげるから空き教室においで。悠仁と私にしか聞き取れない声量で五条が囁く。
もしかして…取引の事上層部に黙ってるな。私から情報を聞き出すとだけ伝えて、他の事は黙っている。上層部は悠仁と宿儺を一瞬でも交代させるのは猛反対をしそうだから。上層部を黙ってればバレない相手だと思ってる。
…この人、本気で上層部が嫌いだ。
それと、五条が付け足す。君には個人的に言わなきゃならない事がある。
その声は硬く、只事ではないと脳が震えた。
……まぁ、旦那様と逢えるからどうだっていいか。旦那様がいれば何があろうが生きていける。それが世の摂理……あ、
五条、私を殺したクソ野郎が言ってた。
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ゆうちゃんンンン(プロフ) - コメント失礼します。この作品を作っていただきありがとうございます。大好きですもし良ければなのですが、前世の記憶が無いバージョン？を作って欲しいなと思っています。自分、悠仁と宿儺推しでして、図々しいと思われるかもしれませんが気が向いたら作ってほしいです (8月2日 13時) (
レス) @page50 id: f5df7aa05f (このIDを非表示/違反報告)
ソラ - 大好きですぅぅ (2022年1月25日 1時) (レス) @page50 id: 639ef9d5fe (このIDを非表示/違反報告)
moo(プロフ) - タイトルがモロ好みで作品も最高でした！最後の蛇足も良かったです！ (2021年6月22日 20時) (レス) id: 36860c259a (このIDを非表示/違反報告)
西 - たまに出る夢主ちゃんのツッコミっぽい口調がとてもおもしろいです。。ありがとうございます。 (2021年3月29日 2時) (レス) id: a86aefda0e (このIDを非表示/違反報告)
宿儺 - 宿儺マジ神かよ♪素敵 (2021年1月20日 19時) (レス) id: c0f52421e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きなこもち | 作成日時：2020年12月19日 15時
