1歩ずつ寄り添う ページ45
クルーウェルside
朝潮A。
俺が1番気にかけている生徒だろう。
正直なところ、俺の周りにはいないタイプで対応に悩んでいるところが本音だ。
しかしめんどくさい、とは思ったことがない。
助けたい。
そう思うような生徒だった。
俺自身が元々子供が好きということもあってか、朝潮の学校の先生たちの他人事のような対応に怒ったのを覚えている。
『でも先生…』
「どうした?やっぱりカウンセリングは嫌か。」
やはり嫌だろうな。
提案する時点で否定されることは想定内であった為、あまり驚きはしない。
朝潮の性格的にも人に頼ること=悪いことと感じているような気がする。
先生としても頼って欲しい気持ちはあるんだが…
まぁそんな簡単に人は信じれるものでもないか。
とりあえず今は様子見だな。
頭で整理しながら次の言葉を待つ。
『い、いえ…その、先生も忙しいのに僕なんかに、良いのかなって。』
「僕なんかに、か…朝潮の自己肯定感の低さは他の生徒からも聞いている。前提として、これは俺から学園長に提案した。」
『ぇ、あ、そうですか…』
「そうだ。まずは俺とのカウンセリングで自己肯定感を上げていくところから始めよう。」
『はい、が、頑張ります!』
…朝潮も緊張しているな。
まずはこの緊張をほぐすところから始めた方が良さそうだ。
何も先生側が何もしていなかった訳ではない。
大人が干渉することで更にストレスを与えてしまうのではないかと思い、満場一致で特別扱いをすることをやめたのだ。
当然だがこの気持ちを生徒である朝潮は知らない。
朝潮としても急なことで戸惑ってるのは確か。
しかしこんなところで干渉しなかったことが裏目に出るとは。
まぁいい。
朝潮の心の傷が癒えるのは相当な時間が必要だということも分かっていたことだ。
遠回りしても構わない。
俺の生徒として、俺が責任を持ち着実に治していこう。
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???絵が上手になりたい???(プロフ) - 色々と好きです。口調とかもちゃんと合ってるし、内容も面白いのでもっと伸びるべきだと思います。憧れです。これからも応援させて頂きます。頑張ってください! (2023年2月23日 22時) (レス) @page7 id: 9ad4f58c08 (このIDを非表示/違反報告)
何でも神という人 - 神、クルーウェル先生の口調あってると思いますよ?違和感感じませんでした、とってもいい内容ですごいと思っています!これからも頑張ってください (2023年2月20日 12時) (レス) @page45 id: 7833b75180 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:翠彗(すいすい) | 作成日時:2023年1月8日 17時