さり気なく ページ49
〜しきかんside〜
殺意に満ち溢れたリュカを返り討ちにし(怪我を負い、PPを全て使い果たす事にはなったが)その後で僕はAに止められ、リュカにトドメを刺すことはやはり叶わなかった。
そして、Aはリュカと別れる際にこう言っていた。
『リュカは、もし私がリュカ以外の人を選んだら……祝福してくれる?』
『……はい、Aさんが選んだんですから。受け入れます、でも……もし上手くいってなかったら、略奪しちゃうかもしれませんけど』
もしAが僕を選んだとしたら、リュカは……いや、クラウスも必ず僕から奪おうとするだろう。
「せめて光線銃だけでもあればいいんだが……」
「それよりも、普通に混浴してくるのはやめようか」
Aはそう言うが、僕とAの仲だ。遠慮など無用というものだろう。こうして互いに肌を見せるのも、初めてという訳でもない。
「……何故だ?」
背後から身を寄せると、Aは身を強ばらせる。背中に力が入っているのか、背筋を指先でなぞるとビクリとして反応した。
このまま獣のようにAを襲いたい衝動を押し殺し、僕はAの背に密着してうなじにキスをするだけに留める。
「んっ……」
Aの口から甘美な声が浴場に響き、僕は徐々に体がAを欲していくような感覚に苛まれた。
そして、それと同時に誰にも渡したくないという、強い独占欲に支配される。
……のぼせるかもしれないな、そう思うと体が触れるか触れないかの距離に離れる事にした。
〜・〜・〜
就寝時間になり、僕は酷く落ち着かなかった。だが、PPを僕は使い果たしていたので、今日はAが熟睡するより先に眠ってしまいそうだ。
自然と瞼が閉じられ、意識が無くなりそうな時の事だ。
「起きてる?」
ふとAの声が耳元で聞こえ、僕はかろうじて返事をする。
「……あぁ」
するとAはリュカにそう問いかけていた質問を僕に投げかけてきた。
「しきかんどのは、もし私がリュカ以外の人を選んだら……祝福してくれる?」
そう言われ、僕は迷いなく答える。
「……できないな。僕はそもそも、誰にも取られたくはない」
「やっぱりそう言うと思った。……おやすみ」
「あぁ……おやすみ…………A」
僕は眠気に負け、Aに身を寄せると意識を手放した。職業病なのか、眠りが浅い僕はこうして熟睡できるのも、Aの隣だけだろう。
そして目が覚めると、僕の手にはAの手が強く絡めるように握られていた。
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リスタ - 誕生日ですか!おめでとうございます!オリビア「おめでとう♪」ドーリア「おめでとう。素敵な日々になれると良いな。」リスタ「おめでとうさん♪ゆっくりもお祝いするぞ♪」オリビア「リュカ達は女の子にアピールされたら、どうするのかな?」カルリ「おめでとう。」 (2021年6月22日 0時) (レス) id: 85e8ed9632 (このIDを非表示/違反報告)
水性さん(プロフ) - 今日はあほの誕生日、明日はエッなやつが出せるように頑張ろう。 (2021年6月21日 22時) (レス) id: fcb6599f46 (このIDを非表示/違反報告)
リスタ - リスタ「しきかんどのよ…。リュカの事…どう思っているんだ?」オリビア「兄弟揃って恋してるのね…♪」リノア「リュカも夢主と結婚したい気持ちは分かるけど、しきかんどのも結婚したいのね。」リスタ「更新は頑張ってよ♪無理はしないようにね。」 (2021年6月17日 15時) (レス) id: 85e8ed9632 (このIDを非表示/違反報告)
リスタ - 今度はリュカとのデートですか…。ナツルを助ける為に来たんですね。カルリ「リュカとのデートがちょっとシリアスらしいわ。」ドーリア「しきかんどのは、どんだけ夢主ちゃんを守りたいんだ?他の男から守る為か?」 (2021年5月22日 0時) (レス) id: 85e8ed9632 (このIDを非表示/違反報告)
水性さん(プロフ) - リスタさん» きっと夫婦でイチャイチャしていることでしょう。これからはもっとギリギリを攻めていきたい。それで男の子はアルバス、女の子はルミリア……とかかな。名前はMOTHERワールドに合わせてる。更新頑張るます。 (2021年5月1日 0時) (レス) id: fcb6599f46 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水性さん | 作成日時:2020年9月16日 13時