灯火の星 外伝 夢小説

《リクエスト》　リーダーは辛いよ　前半 ページ34

宝剣ギャラクシアを鞘に収めると、ダーズの勢力を鎮圧し終えたメタナイトは自然とため息が漏れ出ていた。あのキーラが放った光線を受け、体を乗っ取られた上にキーラだけではなくダーズと呼ばれる第三勢力が現れ、まさか自分を操っていたとは思ってもみなかったからだ。

乗っ取られている間は精神は眠っているような感覚だった為、全く説明されるまで状況が分からなかったので、メタナイトはそれを聞いた時には思わず目を見開いて驚いた。

そして自分をダーズの支配下から解放したのは、同じゲームから登場するのは(アニメ版では忠誠を誓った相手だが)デデデ大王のみ。そしてファルコ、Mr.ゲーム&ウォッチだ。

カービィなら上手く逃げ切ると信じていたが、ここには居ないのでどうやら別行動をしているようだ。確かにその方がいいだろう、それは別にいい。……ただ、着々とファイター達が復活しているからか、キーラとダーズの攻防が増してきているように感じた。今居る場所はダーズが支配する闇の世界なのでキーラの軍勢は入って来れないが、襲いかかってくる偽物達が多い。

正直言って、体力的に持つか分からなかった。

そして何より―――。

「メタナイトォ！！ メタナイトは居(お)るかぁ！！！ またあのファルコが無断で、居なくなったゾイ！！」

「……陛下、大声を出さなくとも聞こえています」

またため息が出そうになる所を抑え、心の中で"またか"とメタナイトは呟いた。キジであるからか、鳥目なファルコはこの世界ではぐれたのか……それとも独断で今もダーズの偽軍勢と戦っているのか。だとしたらその最中の音や痕跡がありそうなものだが、周りを見てみようとするものの………無理だった。

何故ならデデデ大王に体を思いっきり揺さぶられていた(完全に体ごと掴まれて、地面と足がさよならしている)のだから、視界がグワングワンと動く。

「そういえばゲムヲ……ゲッチはメタナイトは見とらんか？ さっきからそっちも探していて、見当たらんゾイ。そろそろワシも腹が減って力が……ん？」

ゲムヲ、又はゲッチというのはMr.ゲーム&ウォッチの事であり、長いのでよくそのどちらかで呼ばれている。のだが、大王様はようやく離したかと思えば「食べ物の匂いがするゾイ！！」と、嬉しそうに駆け出してしまう。

するとリリリリリ！ というベルの音が聞こえ、横を向けば闇と完全に同化した体が薄くて黒い人が。前も似たような状況になったが、本当にまとまりがないチームだ。

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