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「A。」


それまで黙って話を聞いていた千羅くんに名前を呼ばれ、私は顔を上げた。


そこには少し悲しそうな、それでいて怒ったような彼がいて。

何を考えているかが読めない。




「何でさ、俺が佐野のこと好きってことになっとるん。」


「え、だって同じクラスで千羅くんと両思いなんでしょ?佐野さん可愛いし__。」




佐野さんしか考えられない、そう言いかけて彼の顔を盗み見る。


決して嬉しくなさそうなその表情。もしかして。もしかしてだけど。




「……違った?」

「うん、違う。」


「嘘……」




あまりにもあっさりと否定されたため、私は膝から崩れ落ちそうになる。

佐野さんじゃないとしたら、誰が。




「千羅くんは誰が好きなの……?」




そう、頭を抱え込む私とは対象的に、千羅くんは ふふ、と笑いを漏らした。




「俺さ、1週間あったら流石にAでも俺の好きな人、分かると思ってたんやけど……。やっぱりAはAやなあ。」




めっちゃ鈍感や、と付け足した彼に少しムッとする。


言い返してやろう。そう思い口を開きかけたが、それは彼の言葉によって防がれてしまった。







.








「俺が好きなのは、さ。Aやねん。」


「A。好きです。改めて俺と付き合ってください__。」

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設定タグ:歌い手 , センラ
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チア - 初コメ失礼します!今更ごめんなさい。この作品は結構前によんで、面白いなぁ、と思っていました。しかし!どうにも頭から離れず、今日で読み返し30回ぐらいです(ガチ)不器用なセンラさんと夢主ちゃん、めっちゃ可愛くてギュンギュンしました。これからも応援してます! (2020年5月13日 14時) (レス) id: 7affdc8850 (このIDを非表示/違反報告)
茉莉(プロフ) - ゆりるさん» コメントありがとうございます !! 返信が遅れてしまい申し訳ないです …… !! グイグイですか …… !! またセンラさんを書かせていただく機会がありましたら是非挑戦してみたいです !! (2020年4月8日 17時) (レス) id: 62e9d26ab9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりる - あ、青春だ…!!←当たり前 とても素敵な作品でした!センラさぁん…もう少し夢主にグイグイ押してもいいんじゃないですか!?例えば…パフェパフェパ(( (2020年4月1日 16時) (レス) id: 1d6446f46b (このIDを非表示/違反報告)
茉莉(プロフ) - 袋さん» コメントありがとうございます !! 沢山褒めていただき恐縮です …… !! これからも頑張ります !! ^^* (2020年3月29日 12時) (レス) id: 62e9d26ab9 (このIDを非表示/違反報告)
茉莉(プロフ) - CIEL☆さん» しえちゃんありがとう …… !! 偶然にびっくりしてる !! 笑 すごい嬉しいですありがとう !! (2020年3月29日 12時) (レス) id: 62e9d26ab9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:茉莉 | 作成日時:2019年12月7日 15時

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