・GSS・ ページ23
___…
屋敷は半分ぐらい吹き飛んでいた。
蔦が絡まる西洋風な屋敷。右手側の半分は手入れの行き届いた古風な屋敷。
左手側の半分は黒い瓦礫の山。
屋敷は住宅街から離れた人工林の奥にあるために、怪我人や見物人は居なかった。
その代わり、七、八人の銃を持った人間がいた。屋敷に向けて小銃を構え、時々乾いた銃声を響かせていた。
「始まってるね〜」
太宰「派手な爆発痕。あの爆発のど真ん中に入れて貰えば、苦しまずに吹っ飛んで死ねたんだろうなあ…」
中也「あーはいはい。後で幾らでもぶっ殺してやるから、今は仕事に集中しろ」
「ホントだよ…後で勝手に自 殺してて」
中也「武装組織の襲撃だ。敵は外に八人」
「中にも何人か居るかもね…まあけど、」
中也「けど…なんだ?」
彼が此方を向いた直後、破砕音がして建物の壁が吹き飛んだ。二階辺りの漆喰壁を突き破って、武装した男が飛び出した。まああの人に吹き飛ばされたんだろう。
太宰「あー、まあ、蘭堂さんの異能相手にあの程度の武装じゃ、ああなるよね」
「情報収集能力ゴミじゃん、ウケる。朔月さんならこんな事ならないのにね」
中也「蘭堂?」
太宰「マフィアの異能者で、僕達が今から話聞く相手」
「執務室で、君を拘束していた二人が居たじゃん?あの寒がりの方の人」
中也「あいつか。
助けに行くか?」
太宰「行くにしても、先ずは相手の所属と作戦規模を知らないことには…」
「…!」
その時背後に気配を感じ、ナイフを構えながら振り向こうとすると頭に銃を押し付けられた。
『教えて差し上げましょうか』
優しそうな男の声。
『少女以外、両手を上げて振り向きなさい』
治と彼は一瞬顔を見合わせてから、素直に手を挙げて後ろを向いた。
『何だ、子供ですか』
男は意外そうな声を出した。
『てっきり増援部隊かと。マフィアが人手不足なのか、あの蘭堂という男に人望がないのか…まあ少女は確実に私の気配に気づいていたようですけど』
太宰「す、すす、すみません!僕達はただの…近所の子供です!」
「お、治お兄ちゃん…中也お兄ちゃん…助けて…A、怖いよぉ…」
治に合わせて演技をする。
大体10歳ぐらいの子ってこんな反応であってるんだろうか……
太宰「う、うん…すぐ助けるからね…
僕達、蘭堂さんの家に行く途中で、だから…」
中也「おいオッサン」
その時彼が治の言葉を遮って、嬉しそうな声を出した。待って待って嫌な予感しかしないんだが
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Maya-舞彩-(プロフ) - 天音さん» ありがとうございます(嬉涙)!最後までお付き合いしてくださると幸いです! (2021年5月23日 21時) (レス) id: 1f828cefa4 (このIDを非表示/違反報告)
天音(プロフ) - 二人が出会い、少しずつ距離が近づいていく様子がとても悶えました(*´∀`*)ポッ あと少しで完結してしまうのは寂しいですが、ずっと応援しています(´;ω;`)ウゥゥ (2021年5月23日 17時) (レス) id: 05f36a1a18 (このIDを非表示/違反報告)
Maya-舞彩-(プロフ) - 天音さん» 嬉しい限りです…!(歓喜の涙) 更新はノロマですが、これからもセンセイシリーズ含めてよろしくお願いいたしますっ…! (2021年4月7日 20時) (レス) id: f262e556de (このIDを非表示/違反報告)
天音(プロフ) - Maya-舞彩-さん» いえいえ!私こそ、いつもMaya-舞彩-さんの書く小説に元気づけられています!ついに二人が出会って、これからどうなっていくのかとても気になります( ^)o(^ ) (2021年4月7日 16時) (レス) id: 05f36a1a18 (このIDを非表示/違反報告)
Maya-舞彩-(プロフ) - 天音さん» 毎回コメントありがとうございます!!天音さんのコメントが励みになってます……!本当にありがとうございます!期待に添えるよう頑張ります!! (2021年4月5日 23時) (レス) id: f262e556de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Maya-舞彩- | 作成日時:2021年4月2日 12時