好きになっては、いけないのに。 (ページ11)

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嘲笑うページ11

「じゃ、あとはよろしく頼んます」

「えぇ、分かりました」

『納得いかない…』

「はーいバカAはさよーなら(笑)」

『五条くん、高専帰ってきたら覚えてなね♡』

結局私は五条に言いくるめられ、大人しく高専へと帰ることになってしまった。…すっっごく不本意ではあるけど。いや、不本意通り越して不愉快。うん。

だってさぁ、やっぱり任務を途中で放棄して帰るっていうのはさ、呪術師として、そして特級呪術師としてはどうしても納得がいかない。こんな私でも一応プライドっていうものがあるんじゃい!!

あともう一つ…五条がこの任務を引き継ぐというのも納得がいかない。というよりは心配でしょうがない。

…もし霧尤が現れたりでもしたら。いくら五条でもアイツの間合いに入ったら絶対負ける。

いやまぁ出てこないっていうのが一番のベストコンディションなんだけど。あのワンちゃんが出てくるのは前提として。

…にしてもさぁー…

『帰りたくなーい!!』

「うっわ、まだんなこと言ってんのかガキかお前は…」

『うっさい! それをいうなら五条だってガキのくせに!』

「あのすみません。早くこのガキの事高専に送り込んでください」

『くっそ自分にとって都合悪いことはガン無視するクソガキめぇぇ!』

ギャーギャー騒ぎながら抗議しつつも、数秒後には五条の手よってバン、とドアが閉められる。
う゛ー…と今にも噛みつきそうな犬のごとく五条を車の中から睨みつける私だったがそれに対し五条は

バ・カ・は・う・ち・に・か・え・れ

ベッと舌を出しながら口パクで最後の最後まで私を煽ってきた。これに対し私も怒り爆発。

でも、車の中じゃ何にも手出しできないから、とりあえず高専に帰ったら五条の部屋の鍵を壊しておこう、と頭の中に刻みつけておいた。(寮のだけどまぁいいでしょ)

そんなちょっとした復讐計画を考えているとき、窓の方がひょこっとこちらを向いて

「じゃあ発進しますからね。…横になったままで大丈夫ですか?」

『こうみえて全身骨折してるので座るよりはマシなので大丈夫です…』

「全身骨折って…じゃあ一刻も早く高専に戻らないとですね」

『はい……』

良かった、優しそうな窓の方で。しかも女の人。結構かわいめの。

まぁ流石に窓の方といっても一般人に近い人だから高専がどこにあるのかは知らないと思うけど。
多分指定されたところに私は下ろされてそこからあとは補助監督さんの車に乗っていくのだろう。