記憶喪失な女の子は左馬刻様に溺愛される2【碧棺左馬刻】

Episode56 ページ6

次の日、約束通り、乱数の展示会に来ていた

女の子とか、見た目的にすごい偉い人なんだろうな、という人がたくさんいた


乱「2人とも〜！」
乱数が遠くで手を振っている

A「乱数！すごいね、どれもほんとに可愛い！また着たいな〜乱数の服！」
乱「ほんとに〜？ありがと〜！」

乱数はちょっと顔を曇らせて言った
乱「展示会来てくれてる人の中にもさ、やっぱりその…僕のアンチ的な人もいるから…そう言ってもらえると嬉しいなっ！」
最後はいつも通りの乱数の笑顔だったけれど、語尾が若干震えているような気がした
…気のせいかな


そこで乱数のスマホが鳴った
乱「あ、ちょっとごめんね〜！」

そう言って電話に出て、しばらく話していた乱数だったけど、いきなり周りの目とかを顧みず叫んだ

乱「はぁぁぁぁぁぁぁっ？！嘘でしょ？！え、待って待って今から代役探すとか無理なんだけど、はぁぁぁぁぁぁぁ？！」

…なんかいつもより声が低い気がする
乱数が怒っている

電話を切ると、乱数は思いっきりため息をついた
左「どうしたんだよ…」
乱「今日ね、ショーがあるの…ここにある服は全部昔に作ったやつなんだけど、今日は新作の発表でさ…なんかそれに出てくれるモデルさんが風邪ひいて来れないとかで…くそ、もっと早く連絡しろよ、どーすんだよ」
最後はゾワッとするような低音ボイスで、手に持っていた飴をガリッと噛んだ

そして私を見ると、言った
乱「オネーさぁぁぁぁぁぁぁん…」
…ものすごく嫌な予感がする


乱「ショーに出てくれない…？」

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