いつか黄金の世界で２ (ページ8)

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第五十八話　過去へのヒントページ8

一面銀世界だった場所は今のアストリッドの気持ちを映しているかのように暗く沈み灰色の世界となっている

「とはいってもねぇ・・・１００年も前の事なんて誰に聞けばいいのやら。人間共の寿命は１００年もないみたいだし・・・またユーグスタクトの権限で全ての魔女を集めて・・・うぁ、だめだ、それで前回はお城が半壊しかけたんだっけ・・」

重い溜息を吐き数年前の出来事に思いを馳せる
突然消えた母の行方を探すためまだ使い慣れない力を使い魔女達を城に呼び出し行方を聞いていたのだ
魔女たちは小さなユーグスタクトの質問に思い思いの答えを述べてくれた
そこまではよかった
しかし些細なことから争いとなり城の中は半壊状態となってしまったのだ

「・・・はぁ・・・」

大広間を行ったり来たりするアストリッド
そんな彼女の様子を広間の端でじっと立ち尽くし見守る使者達

「あれ？でも確かあの時・・・」

“全ての罪が許されるわけではないけれども、いつか全てが明るみになった時、あなた様はご自身をお責めになる必要はありません”

「誰だっけ・・・？アリーセレスだっけ・・・んー・・違うような・・・」

うーん、うーんと唸りながら行ったり来たりをひたすら繰り返す主に使者が何かを伝える

「ん？ラメントの魔女？嘆きの魔女だったっけ？覚えてないなぁ・・・うーん・・・何か知っているかな？まあいいや。会ってみるか」

ローブを翻し少女は冷たい城を出て行った