第二十四話 優しい歌 ページ23
「ねぇリッド。また私の所に遊びに来てくれる?私にセイラの事やあなたのことを話してちょうだい?吹雪のユーグスタクト城のことや、あなたが見て来た外の世界とか」
「・・・ぅん・・・」
「ねぇリッド。私ね、セイラから預かっていたものがあるの。それをあなたに返すね」
アミエリタの胸が光りナニカが浮き出て来た
それを見たアストリッドは目を見開いた
「これだ・・・私は、魂じゃなくて・・・かけらに引かれて、ここに来た・・・ママだ・・・」
それはアミエリタを離れアストリッドの中に消える
胸の中が暖かくなっていく
・・・静かな世界の優しい音色
一人で震えている寂しい月影
今きらきらと舞う黄金の粒
またあなたに会える日まで
どれだけ遠く・・・・・・
「・・・ねぇ、アミタ・・・聞こえる?」
「いいえ、もう聞こえない。でも私の中にかけらがあった時ずっと聞こえていたわ」
「・・・ママの、懐かしい歌・・・」
いつも寝る前や寂しくなった時に歌ってくれたひどく悲しい旋律の歌。
だけどセイラが歌うときだけはひどく悲しい旋律でも落ち着いていられた。
深紅の瞳からポロポロと涙が溢れる
「リッド?どうしたの?悲しいの?」
「違う・・・嬉しいの・・・かけらだけどまたママに会えた」
手で拭うが涙は止まらない
「・・・ありがとうアミタ・・・ずっと大切に持っていてくれて・・・」
アストリッドの胸が淡く光り出す
「リッド?」
「私も、あなたにこれを預けたい・・・私の欠片を・・・そうすれば、アミタは悲しくないよ・・・私も、アミタと友達になりたいから・・・」
それはアストリッドを離れアミタの中に消えた
「私、あなたに会えて良かった。また会いにきてね」
「ぅん」
アストリッドは小さく頷くと空間を歪め消えていった
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ストゥアート(プロフ) - 昔少女さん» コメントありがとうございます。更新頻度は遅いですが、楽しんでいただければ幸いです。これからもよろしくお願いします。 (2017年10月22日 14時) (レス) id: df3bdd8f8f (このIDを非表示/違反報告)
昔少女 - あなたの生み出す想像の世界を私も漂っています。 (2017年9月17日 15時) (レス) id: f6820b1fd8 (このIDを非表示/違反報告)
ストゥアート(プロフ) - エリザさん» ありがとうございます。今週は期末試験期間なのでほとんど更新ができませんがこれからもよろしくお願いします。 (2016年7月25日 20時) (レス) id: df3bdd8f8f (このIDを非表示/違反報告)
エリザ - 更新まっています(^_^)/~ (2016年7月25日 11時) (レス) id: fa956406d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ストゥアート | 作成日時:2016年7月4日 21時