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第一話 吹雪の夜の母娘 ページ2

雪で閉ざされた古城、ユーグスタクト城は今日も吹雪で覆われている。森の大地全てを凍らせるな極寒の夜。そんな森の中でひっそり佇む古城の一室で母娘はそろって寝台に腰掛けていた。優しく燃える暖炉の熱と光はぬくもりの結界となり母娘を寒さから優しく守り包み込んでいる。

「ねぇアリス。この世界で一番素敵なことはなんだと思う?」

「ぅ?」

 アリスと呼ばれた幼子はきょとんと可愛しく首を傾げ母の顔を見上げる。雪のように白くやわらかな髪から覗く、くりくりの丸い紅の瞳が絶対的な信頼を込め母の瞳を見つめてくる。それが何よりも愛おしくて、愛らしい。

「それはね、愛しい人と共に過ごすことなのよ」

 娘と同じ色彩の髪と瞳を持つ母は愛おしそうに少女を抱き上げると自身の膝に座らせる。まだ外の世界を知らない少女にとって世界の全てである母に抱かれるだけで嬉しそうに笑い小さな手で母の頬に触れる。母は娘の柔らかく小さな温もりにそっと目を閉じた

「いとし、ひと?」

「そうよ、愛しい人―――そうね、大好きな人、でいいわよ。今は、ね・・・」

「ぅ?」

 母の言葉が理解できないのだろう、きょとんと可愛らしく首を傾げる。

「じゃあアリス、この世界で一番怖いものはなにかしら?」

「んと、えりゅとりあの、みこっ!」

 舌足らずの言葉の中に確かな敵意を込め答える幼子。言葉の意味は理解していないようだがそこにはその言葉自体を嫌うような素振りを見せている。

「それはどうして?」

「えっと、アリスは魔女で、えりゅとりあはにんげんで、みこはユーグスタクトのてきだから!」

「そうね。ユーグスタクトは何千年もの歴史のある全ての魔女を統べる一族。そしてエルトリアの御子はそんなユーグスタクトを破壊できる唯一の存在」

「みこにはかいされたら、どうなっちゃうの?」

「魂を引き裂かれちゃうの。二度と蘇ることがないように―――先代達は一人残らず御子に殺されたわ」

第二話 母の祈り→←登場人物



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ストゥアート(プロフ) - 昔少女さん» コメントありがとうございます。更新頻度は遅いですが、楽しんでいただければ幸いです。これからもよろしくお願いします。 (10月22日 14時) (レス) id: df3bdd8f8f (このIDを非表示/違反報告)
昔少女 - あなたの生み出す想像の世界を私も漂っています。 (9月17日 15時) (レス) id: f6820b1fd8 (このIDを非表示/違反報告)
ストゥアート(プロフ) - エリザさん» ありがとうございます。今週は期末試験期間なのでほとんど更新ができませんがこれからもよろしくお願いします。 (2016年7月25日 20時) (レス) id: df3bdd8f8f (このIDを非表示/違反報告)
エリザ - 更新まっています(^_^)/~ (2016年7月25日 11時) (レス) id: fa956406d7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ストゥアート | 作成日時:2016年7月4日 21時

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