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第二話 母の祈り ページ3

「じゃあ、じゃあ、アリスも殺されちゃうの?」

 不安そうに怯えながら母の二の腕にしがみつく。娘が不安な顔をするだけで母の胸は張り裂けそうになるくらい痛くなってしまう。この娘にこんな顔をさせたかったわけではない。不安そうに怯える娘の頬を両手でそっと包み込む。

「いいえ、大丈夫よ。アリスがアリスでいる限り御子は絶対にアリスに手が出せないもの」

「?」

 まだぬぐい切れない恐怖と不安に怯える娘。そんな娘を安心させる為に優しく笑いかけ、不安を取り除くように白くやわらかな髪を撫でそっと手で梳く。

「いいのよ、まだ理解できなくても。でも忘れないでね、アストリッド・ユーグスタクト。いつも自分を信じて、そしてあなたがあなたでいることに、ユーグスタクトであることに誇りを持ちなさい」

 そっと祈るように娘を母は優しく抱きしめた。抱きしめられた娘はその時母が流した一筋の涙に気づく事はなかった











ひどく懐かしい夢を見た

まだ隣に大好きな母がいて

なんにも心配がいらなかった日々

暖かな記憶

だけど今は懐かしきただの記憶

第三話 広い広いお城→←第一話 吹雪の夜の母娘



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ストゥアート(プロフ) - 昔少女さん» コメントありがとうございます。更新頻度は遅いですが、楽しんでいただければ幸いです。これからもよろしくお願いします。 (2017年10月22日 14時) (レス) id: df3bdd8f8f (このIDを非表示/違反報告)
昔少女 - あなたの生み出す想像の世界を私も漂っています。 (2017年9月17日 15時) (レス) id: f6820b1fd8 (このIDを非表示/違反報告)
ストゥアート(プロフ) - エリザさん» ありがとうございます。今週は期末試験期間なのでほとんど更新ができませんがこれからもよろしくお願いします。 (2016年7月25日 20時) (レス) id: df3bdd8f8f (このIDを非表示/違反報告)
エリザ - 更新まっています(^_^)/~ (2016年7月25日 11時) (レス) id: fa956406d7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ストゥアート | 作成日時:2016年7月4日 21時

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