第三十七話 ステファニーとルネット ページ36
「ねぇーねぇーるるっちー」
「なんですか?てかその呼び名はやめなさいと言ったはずでしょう」
「えーいいじゃぁん!あのねーユーグスタクトの魔女っ子が実家に来たみたいだよぉ?」
「イグノランス邸に・・・目的はあなたの調査ですね?」
「でも安心てよねぇ。あんな家とはもう手を切ってるもん!こっちが勝手にイグノランスを名乗ってるだけぇ」
きゃっきゃ笑うナーシャ
「そうですか。そういえばあなたに任せていたものはできましたか?」
「んー?あぁーあれね、うん。まだとちゅー。てか材料たんないからグイードのおっさんにお使いしてもらってるよぉー」
「あと何人ですか?」
「ざっと40かなぁ。若いのは使うより食べる方!」
「・・・あなたにまかせます」
「あれぇ?るるっちおしゃれしてるー。おでかけー?」
「えぇ。デートのお約束をしているんですよ」
「おはようございます。ステファニー様」
「あら、あなた様が宮殿にいらっしゃるとは珍しいですわね、ラザフォード伯爵」
「少々野暮用でしてね。ステファニー様もこんな朝早くから庭園を散歩なさるとは珍しいですね」
「今日も私の友人がいらしゃるので庭園をご案内しようかと下見をしていましたの。彼女に差し上げるお花も選んでいるんですよ」
「そうでしたか。お邪魔して申し訳ありません」
「いえ、お気遣いなく。よろしければルネット様もご一緒いたしませんか?」
「では野暮用が終わり次第参ります」
「お待ちしておりますわ」
ルネットは軽く会釈をすると庭園を去った
(御子に友達・・・しかしあれからは魔女の匂いがした。それも強力な匂い・・・あの匂いはユーグスタクトのものだ・・・だがなぜ機能に問題のないアストリッドが御子のもとへ・・・?)
「ねぇーるるっちー」
「・・・またあなたですか」
「みこを駒にするんじゃなかったのぉ〜?」
「声が大きいですよ、ナーシャ。少し計算外の出来事がありまして予定を少し変えます。それより宮殿にあなたのような魔女がいていいんですか?」
「んー?だいじょーぶよぉー。実はイグノランスの裏切り者は遊撃隊に登録していたりするぅ」
きゃはっと笑うナーシャ
「まぁ遊撃隊も人員不足に悩まされているのが現状ですからね」
「そぉーそぉー。じゃ、あたし遊撃隊のお仕事あるからるるっちもがんばってねぇー」
「はいはい」
パタパタ走り去って行くナーシャの後ろ姿を少し眺めた後自分も目的地に向かう
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ストゥアート(プロフ) - 昔少女さん» コメントありがとうございます。更新頻度は遅いですが、楽しんでいただければ幸いです。これからもよろしくお願いします。 (2017年10月22日 14時) (レス) id: df3bdd8f8f (このIDを非表示/違反報告)
昔少女 - あなたの生み出す想像の世界を私も漂っています。 (2017年9月17日 15時) (レス) id: f6820b1fd8 (このIDを非表示/違反報告)
ストゥアート(プロフ) - エリザさん» ありがとうございます。今週は期末試験期間なのでほとんど更新ができませんがこれからもよろしくお願いします。 (2016年7月25日 20時) (レス) id: df3bdd8f8f (このIDを非表示/違反報告)
エリザ - 更新まっています(^_^)/~ (2016年7月25日 11時) (レス) id: fa956406d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ストゥアート | 作成日時:2016年7月4日 21時