To the World３【ars】 (ページ43)

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１２７　Side Satoshi ページ43

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アカシがフランスへ飛び立とうとしている頃俺は準備をしていた。
今日の夜の便で俺はフランスへ向かう。
太田ちゃんは先に行ってニノとラブラブしていることだろう。チェッ。

「智荷物本当にこれでいいの？」

装蹄の道具は既にフランスに送っているのであと俺の荷物は生活必需品だけ。
だから小さいキャリーケースで十分だ。

「いいんだよ」

「でも海外で長期滞在するんだよ。あれやらこれやら心配にならない？」

「ならねえ」

絵里に世話を焼かれる。
下着や着替えは最低限あればいいし、いざとなったらあっちで買えばいいだろ。
相葉ちゃんもいるしと思ってる。

すると絵里はお預けを食らった犬みたいにシュンとし始めた。絵里は猫っぽいけど。
いやそれはともかく。

「智は寂しくないんだ」

「あ？」

「智は私と会えなくなっても寂しくないんだ」

「だーもう」

寂しくないわけないだろうが。
へそを曲げる絵里を抱きしめる。しょうがない奴。
でもそこが可愛いと思ったりするんだから。

「２,３回帰ってくから。我慢だよ」

「うん……」

でもこいつが傍にいないことを考えたことがないから我慢できるだろうか。ならば。

「智……」

昨日もしたけどしばらく抱けそうにないから抱く。
絵里を堪能した後俺はフランスへ旅立つため家を出る。
そしてその夜アカシを追いかけるように渡仏した。

行かせてもらうんだからただでは帰らない。
そう思いながら。

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