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「伝わった？」
「……伝わってます」
「よろしい」
頭をポンポンと撫でられる。良いのかな。
車に戻ると先生が息を吐いた。
「帰ろうか」
「はい」
この3日間、途中私が仕事に行ったけれどもほとんど先生と一緒にいた。
けど今夜私は仕事があり、先生も明日から仕事だ。
まるで夢のような時間だから現実に戻ったらどうしようと思ってしまう。
だって3日前の私はこうなることを想定してなかったから。
出かける前日は先生と二人きりで外に出るという出来事だけでドキドキだった。
時間なんて過ぎなきゃいいのにと思うけど、こう思えば思うほど車は渋滞にはまらずにあっという間に私の家に着いた。
車の中。
動けずにいる私の肩に先生の手が乗る。
そして自分と私のシートベルトを外し抱き寄せる。
「この3日間本当に楽しかった。Aにちゃんと言えて、こうして今腕の中にいる。夢だったらどうしよう」
「私もです。いきなり現実に目覚めたらどうしようって思います」
「でも夢じゃない。これからもいられる。……そうだAの家の鍵持ったままだった」
「そのまま持ってて下さい。で、来たいときに来て下さい」
「いいの？一人になりたいときとかあるでしょ」
「大丈夫です。そういうときは別の部屋に行きます。だから来て下さい。昨日思ったんです、家に帰って人がいるって良いなって」
昨日先生からおかえりと言ってもらったとき本当に嬉しかった。
家に帰って人がいるってこんなに嬉しいことなんだと感じた。
「もちろん先生の無理ない範囲内でいいんですけど」
「そんなこと言われたら毎日来ちゃうよ」
ぎゅっと抱きしめられる。
「でも良いよね。ただいまとおかえりが言えるって」
先生の手が動いて私の髪に耳かける。
「前々から思ってたんですけど」
「ん？」
「先生、私の髪よく触るなあって昔から」
「好き、Aの髪」
私の身体から離れた先生が自分の指に私の髪を巻きつけた。
そしてそこにキスをする。
唇にされるよりドキッとした。
「細くてサラサラで良い匂いがして触りたくなる」
こんなことされたら言われたらますます動けなくなる。
準備とかあるから行かないといけないのに。
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ユタカ(プロフ) - さくさん» お熱いコメントありがとうございます！サクラサクラの頃から読んでいただいてるなんて有りがたき幸せです。月水晶の番外編ぜひお楽しみ下さい。ありがとうございます。 (2019年5月2日 10時) (
レス) id: a11f8fafa4 (このIDを非表示/違反報告)
さく(プロフ) - (続)他の作品もですがサクラサクラと月水晶を何度も読み返していたのでこの続編はめちゃめちゃに嬉しいです！続きも楽しみにしています！長々と失礼しました笑 (2019年5月2日 10時) (レス) id: fce84e79e3 (このIDを非表示/違反報告)
さく(プロフ) - 初コメです！サクラサクラからずっとユタカさんの作品を読んでいました！トゥザで次は、、、というのを見た時にまさか！？と思ってワクワクしていた所に通知が！嬉しすぎてコメントしてしまいました！(続) (2019年5月2日 10時) (レス) id: fce84e79e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユタカ | 作成日時：2019年5月2日 10時
