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『私はあなたを許せる気がしません』
『許さなくていいんじゃない？君はあまりにも純粋すぎるからね』
実はこの映画、結構際どいシーンがある。
今撮ってるのはそのシーンの後。
でもそういうのもこなすような女優でなければ。
いつまでも清純派なんてキツイから。
『でもさ、分かってきたんでしょ。ご両親が何で亡くなったか。協力しようか？』
『結構です。失礼しました』
なんだか主人公と川上の関係の上を私と橋田さんが歩いていってるような気がする。
危険だ。
私は先生だけなのに。
今日の橋田さんのシーンはなくなったので先に帰っていった。
ホッとする。
入れ違いに西浦さんがスタジオ入りした。
「心底ホッとしたような顔してる」
「あの人何かと絡んできて」
「はっきり言った方がいいんじゃない？Aちゃんは他人に対して優し過ぎるところがあるから」
「優しいですか？私」
「優しい優しい。あなたの年齢で今ほどの地位だったら偉ぶってるよ普通。なのに私みたいな脇の人間にも気遣ってさ」
「西浦さんは作品に必要な女優さんですよ」
「ほらそういうところ。謙遜しすぎ」
私は成長しているのだろうか。
女優としてはそうであると思いたい。
しかし人間としてはどうなのか。
微妙なところだ。
「ガツンと言いなね」
そう言われて肩を叩かれたのでスイッチを切り替える。
そうして撮影に励み一日をまた終える。
そしてまた家に帰ろう、と思ったら。
スマホを見て二宮くんからのラインに驚く。
『橋田大輔が俺らの店に来てAを呼べってうるさい』
そうきたかと思った。
「雅紀くん予定変更」
「えっ？」
「二宮くんからライン来て、あの人がいつものとこにいるみたいで」
「はっきり示す？」
「……うん」
「了解」
雅紀くんはハンドルをグッと握った。
そして行き着くなじみの店。
ドアを開けたらカウンターにマスターと二宮くんがいた。
「ごめんなさい、二人とも」
「Aちゃんが謝ることないよ」
「そういやここであの人を紹介したよな、俺たちに」
「うん」
「話つけてこい」
私が一つの個室に入ると、あの人は酒を食らっていた。
「悪いな。二宮くん使って呼んで」
「いえ。で、用件は何ですか？」
「素っ気な。まあいいや。俺は今でもAが好きってこと」
「……そうですか」
雅紀くんの言った通りだと思った。
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ユタカ(プロフ) - さくさん» お熱いコメントありがとうございます！サクラサクラの頃から読んでいただいてるなんて有りがたき幸せです。月水晶の番外編ぜひお楽しみ下さい。ありがとうございます。 (2019年5月2日 10時) (
レス) id: a11f8fafa4 (このIDを非表示/違反報告)
さく(プロフ) - (続)他の作品もですがサクラサクラと月水晶を何度も読み返していたのでこの続編はめちゃめちゃに嬉しいです！続きも楽しみにしています！長々と失礼しました笑 (2019年5月2日 10時) (レス) id: fce84e79e3 (このIDを非表示/違反報告)
さく(プロフ) - 初コメです！サクラサクラからずっとユタカさんの作品を読んでいました！トゥザで次は、、、というのを見た時にまさか！？と思ってワクワクしていた所に通知が！嬉しすぎてコメントしてしまいました！(続) (2019年5月2日 10時) (レス) id: fce84e79e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユタカ | 作成日時：2019年5月2日 10時
