浴衣 ページ14
『うーん……どうしよう』
僕は自分の部屋で一人唸っていた
その訳は浴衣であった
一時間前……
半兵衛「Aちゃんはどんな浴衣を着るの？」
『え？浴衣？ボクは普通の服で……』
秀吉「えぇーAの浴衣姿見たいのにー」
幸村「そうだよみんなで浴衣着ようよ」
信玄「似合うと思うぜ」
『えぇ……でも……』
全員「絶対に着てこいよ/着てきてよ！」
『うぅ……はーい……』
───────
そして今に至る
浴衣ってあるけど動きにくいからあまり好きじゃない……そうだ！
─────
全員「え」
『ちゃんと浴衣着てきたよー』
男物のやつを
秀吉「俺、凄く楽しみにしてたのに……」
佐助「しゅん……」
鎌ノ助「……似合わない」
蘭丸「そ、そうですよ！」
半兵衛「そうだよー」
そうは言われてもな……
『でもみんな“女物の浴衣”を着てこいなんて言ってないじゃん』
全員「ぐっ……」
すると信長と政宗が前に出てきて
信長、政宗「「今すぐ女物の浴衣を着てこい」」
うわ……この二人が揃って言うと結構圧力かかるな……
『わ、分かったから……』
信長、政宗「それでいい」
……なんか二人とも凄く満足そうなのは気のせいか？
とは言え……また振り出しに戻った……こうなったら腹をくくるしかないか……
……正直あれを着るのは相当勇気が要るんだけど…
─────
『………着たよ』
全員「！！」
うぅ……女物の浴衣なんて絶対着ないと思ってたのに……
今すぐ逃げ出したい……
今、僕が着ているのは薄い水色と朱色のグラデーションになっている浴衣だ
他の浴衣はなんか丈が短いミニスカートになってたりフリルが付いていたりしていた
(絶対おばあちゃんの仕業だ……)
秀吉「可愛い！」
幸村「すっごく似合ってるよ」
信玄「あぁ、お前に似合う色だな」
謙信「あぁ、似合ってる」
政宗「…まぁ悪くは無い」
幸村「あ、政宗が照れてる」
政宗「うるさい……」
半兵衛「じゃあそろそろ僕たちも着替えて夏祭りに行こうー」
………みんな着替え始めたしそろそろ出て……
秀吉「ねえAが着付けてー」
『自分で出来るでしょ？』
秀吉「なんだよー冷たいなー」
半兵衛「……秀吉様、抜け駆けはいけませんよー」
秀吉「え、なんか半兵衛、顔怖いよ？」
全員「………」
秀吉「なんかみんな顔怖いよ……」
ボクは嫌な予感がしてスッと部屋を出た
その後秀吉の断末魔が聞こえたのは言うまででもない
終わり←ごめんそして夏祭り
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作者名：ナツ | 作成日時：2018年3月18日 12時
