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そう言うと、少し目を開けるとフッと
軽く笑い言った。
「あぁ、少しな。その本の選び方に
興味を持って見させてもらった。すまない」
確かに、私の選び方は少しユニークな気がする。確かに興味を持たれてもおかしくないなと思い、クスッと笑ってしまった。
男の人は疑問符を頭の上に浮かべ、何かしたか?と言った。
「あ、いえ…。面白い人だなぁって。
そういうの、よくやってるんですか?」
「癖でな」
そう言って、自分が着けていた腕時計に目を移した。
時間を確認すると、男の人はすまないと言った。
「そろそろ部活の時間だ。これで失礼する」
「えっと、テニス部ですよね?頑張ってくださいね」
ありがとうと言って、その人は去っていった。
私は少しその場に立ち尽くし、
そのまま他の棚へと歩いて行った。
そして、お目当ての本を取り、カウンターで借りると図書室を出ていった。
借りたいものが借りれたので、満足げに階段を降りた。今日は、変な日だな。
アイツにばったり会うし、5時限目だけ比呂士の様子が変だし、図書室ではテニス部の変わった人と会うし。
まぁ、こんな日もあるか。
「さ、帰ろっと」
下駄箱から靴を取り、昇降口を出る。
何やら奥の方から黄色い声援が聞こえてくる。
確かあそこら辺には、テニスコートがあったはず。比呂士も頑張ってるのか〜。
なんて思いながら、そのまま門を出た。
途中、外周をしていていた少し癖っ毛の男の子とすれ違った。
その子が私を見て、少し会釈をしたので、私も少し笑って会釈をした。
かわいい子だな…なんて思い思わず笑ってしまったからだ。それにしても、あの子誰だっけ?知り合いなのかな…。
ダメだ、全然思い出せない。今、初めて会ったのかな?んー、なんかおかしい…。
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幸絵(プロフ) - 初めまして、コメント失礼致します。完結まで書いてくださりありがとうございます。もしできたらでいいので続編など書いていただけたらすごく嬉しいです!とりあえず、お疲れ様でした<(_ _)> (2022年7月19日 7時) (レス) @page39 id: 23b9936184 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:流星群 | 作成日時:2021年1月9日 16時