尊きモノ 「銀魂 神威」

42新たなモノ ページ44

神流は 部屋に戻ると
ベッドの上に倒れた。


神流「ぬあぁぁ...。

勢い余ってあんな事言った自分が恥ずかしいぞ！」


きっと自分の顔は
今ほてっているんだろうな。



...でも、間違ってはないハズだ。

気持ちを伝えたかっただけ。



神流「ただの、友人...」





好きって言った本人が 相手の事を
友達と思ってるなんて、

それもどうかしてるがなーーーー。



ーーーー
ーーーーーーーー


宇宙から外された星、孤星。

そこで執事、いや
神流の妹、洸はある作業をしていた。


岩をどけ、土を埋め、整地に戻す。


夜兎の力をフル活用して
着々と進めていく。








「あのー、
この岩はどこにすればいいですか？」



洸に話しかけた人物。


天人だった。


洸「あぁ、それはあっちにお願いします」




洸は天人といがみ合う事なく、
丁寧な口調で返した。





洸は一息つき、
姉、神流のいる


春雨の方向に向かってつぶやいた。





洸「姉さん、あれから 天人の部下達が
私の所にたくさん来たんです。


『俺達も アンタみたいに強くなりてぇ。
アンタのお供するぜ』


って。



嘘みたいでしょ？


一人や二人じゃない、
もっとたくさんいるんです。



だから、彼らを率(ひき)いれ、
共に強くなりたいと思います」




洸は天人を見つめながらも
言葉を続ける。


洸「姉さんが、孤星を守って来たように、
今度は私が...いや、




私達が守って行きます。

だから、
安心して 春雨で暮らしていて下さい。


今まで姉さんが 一人で 抱えていた
荷物は、今度は



みんなで背負っていきましょう」





天人が初々(ういうい)しく尋ねた。



天人「あの、これは今から何を造ろうと
してるんスか？」







......洸は美しい髪を風に なびかせながら
優しい瞳で応えた。







洸「ーーーー村。

村人が住む村と家を 造ります」



天人「村？ 村人なんて もうどこにも」







洸は一息ついた。

洸「来るよ、きっと。
そこになくても、村人はきっと来る。

この星は村人達の魂が宿っているから。




ーーだから 造ろう。



私達の





新たな明日(あす)に向かってーーーー」

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