尊きモノ 「銀魂 神威」

30想い ページ32

ボスと神流は互いに向かい合ったまま、
静かに睨みあっていた。




神流「どうして...

どうしてあんたがここにいるの」




ボス「なんの事だ？俺はあれから
お前を探し続け、
今、やっと見つけたんだ。


俺はお前と闘う寸前に去った。
お前に勝てない、と思った訳じゃない。


あそこでお前を殺すのはもったいないと
思っただけだ」



神流「......」



ボス「それに、お前は普通の人間じゃないねェみてぇだからな」





ボスは濁った笑みを浮かべる。



ボス「俺は...うまいモノほど最後に取って置くタイプなんだよ」



そう言うと、神流に襲いかかるボス。



ボス「だから、安心して死にな。......子兎よ」



ボスが剣を突きつけてくる、

避けきれず

神流は腕を斬り付けられた。


これでもかっという程、
ボスは動きが速かった。


腕の次は、足、胸と次々に斬られていく。



「ぐぅｯ......！！」
と言う声が漏れ、神流は後ろに下がる。



斬り付けられた傷が痛みだした。




ボス「お前は俺には勝てない。


そして、救う事も出来んだろう。

お前の家族(村人)も、お前の星も。



なぜなら、






お前は弱いからだ」



神流「...さい、うるさい！！


お前に、私の何が分かる！！

私には...私は.......！！！」




神流はボロボロになった身体を
無理矢理 押し上げた。






彼女の左腕に輝く青いブレスレットが
さらに光を増した様に感じた。





神流「私は弱い。だから失ったモノがある。

けど、それ以上に得たモノもある」



背景には過去に神威に言われた言葉。



『おいで。一緒に行こう、俺と。



強く、もっと強くなるまでーーーー』





神流「私は、まだ護れるモノがあるから
闘うんだ。闘えない身体になっても！！


だから......

お前は倒なければならない！！！」

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