尊きモノ 「銀魂 神威」

29出逢い ページ31

神威は司令室の出入口を見つめていた。


...。


誰か、俺を呼んだか？




そんなハズはない。
空耳だろう。



だが、そんな気もするがやはり気になった。





神威は立ち上がり
司令室を出る。







神流の部屋に行ってみよう。



俺、耳おかしくなったのか聞いてみよ。





もとからおかしいと言われそうだな...。




ーーーーーー
ーーーーーーーー




神流は、ふと目を覚ました。




神流「...ここ、は......？」





目の前に広がる、春雨でもない星。




荒れ果て、ひと気のない星。






懐かしい匂いがする...。





「やっと起きたか」




振り向くと、ここまで運んできたのだろう、
天人Aと天人Bがこちらを見ていた。




そうか。








私、こいつらのボスの命令で


ここまで連れてこられたんだっけ......。





天人A「懐かしいだろ？ククク...」







そう、




私は孤星に来てしまったのだ。


私の...育った星。

私の、村人と暮らした星。




私の、故郷に。





でも、天人が襲撃して、村は全滅。



跡形もなく燃え尽き、誰も生き残ってはいない。






生き残ったのはただ一人。




ボスを倒す事しか見えてなかった、




ただの悪人、それが私だ。




あまりにも久しぶりすぎて
ただただ、孤星を見つめていた。





すると、






背後から殺気を感じた。



剣を突きつけられ、








間一髪避ける事に成功した。





神流「誰！！」





見ると





そこには見覚えのある顔が...


「......やっと、逢えたな。








かわいい子兎よ...」







そこにあった顔。





あの時、過去に会ったボスだった。





孤星の村人達の命をとったあのボス。





襲撃を受けた時、
ひたすら倒すために走り続けた自分が浮かぶ。



その時にみせたボスの睨む瞳も。








今、





一対一の、




ボスと私の闘いが







始まろうとしていたーーーー。

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