尊きモノ 「銀魂 神威」

18《過去篇》始まり ページ20

孤星。宇宙から外れた、ごく小さい星。

そこが私の故郷だった。



物心がついた頃には

孤星の村人に拾われ、育てられていた。



だから、





両親どころか、身内は誰一人としていない。

完全な独りぼっち。



心の支えになったのは、

いつも村人達だけだった。


神流という名前は

身内がつけてくれた名前だそうだ。
今はどこにいるのか知らない。




私が10歳を過ぎた頃、それは起こった。




村人A「今日もまた負傷者が出たそうだ」


村人B「天人のやつめ…

俺達を奴 隷扱いして働かされているからな。
何が起こるか分かりゃあしない」


と、そこへ天人。

天人「おぃてめーら、何喋ってんだ。

さっさと働け下手人が！！！」


村人A「今は休んでいろと言われたのだが…」



村人B「調子のんなよ天人！」





この二人の言葉で天人の目が変わった。


天人「ほぅ……口答えするってのか？

俺達天人に。…上等だ」



すると天人は村人Bの腕をつかみ、

奥へ連れていかれる。



天人「来い、本当の恐ろしさを教えてやるよ」

そして、真っ暗な洞窟へ入れられた後


天人の剣が村人Bめがけて振り落とされる。






全てが終わった後、
動かなくなった村人Bのそばで

天人は微笑んでいた……。



おびえる村人達。

だが、武器を持たない村人は

闘い方を知らない。

だから言われるがままに働くしかないのだ、

天人のために。




その光景を陰から
見ることしかできなかった私。

10歳とはいえ、村の悲惨さと、

悲鳴、苦しみは十分分かっていた。




神流「私がなんとかしなきゃ…」









止まっていた歯車が 少しずつ、







ゆっくりと動き出していたーーーーーー

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