尊きモノ 「銀魂 神威」

17神威の優しさ ページ19

次の日、神流は司令室へ向かった。

阿伏兎に来いと言われたからだ。



司令室は船の操縦をするところが主で、

いつもは団長の神威、
副団長の阿伏兎が指揮っている。

その他にも、位の高い幹部達がおり

神流達部下はめったに
入る事のない部屋でもある。


そんな中で呼ばれた神流。
実は、今日初めて入る。



中に入ると阿伏兎がいて、
声をかけると

「おぅ、やっと来たか」と返された。



阿伏兎「ここなら他の部下に
知られることはないだろう」


そばには神威の姿もいた。


神流「あ、だから司令室に来いと…」


阿伏兎「提案したのは 俺じゃねぇぞ」



そう言うと、目でチラッと本人を見る阿伏兎。


阿伏兎「一応、プライバシー保護のためだとさ」



神流「団長。

…なんかムカつくな」



神威「え？なんか言った？」


神流「とりあえず殴りたい」


阿伏兎(素直にありがとう、

って言えばいいものを…)


神威「うーーん。殺しちゃうゾ、神流」

神流「おう、じゃあ私も殺してやる」





そこで阿伏兎が割って入る。



阿伏兎「あーーーあーーー、

もういいって。

見飽きてるって、茶番はよせって。
話がずれていくから…な」


一旦静かになったところで

ふぅ、と一息。


やっぱり、神流は
団長といるときが一番笑っている。


いがみ合っても、

対立しても、神流は楽しんでいる。






これは、つまり……。



そこでハッとする阿伏兎。

何を考えているんだ俺は。


神流「ねぇ、阿伏兎。聞いてる？」


阿伏兎「んぁ？」


神流「……何その声」



阿伏兎「なんだよ」


神流「だから、
ここにいる幹部とやらは
大丈夫なのって聞いてんの。

情報は漏らさない？」


阿伏兎「大丈夫だから。

じゃねぇとこんな所に
わざわざ呼びゃーしねぇよ」

神流「ふーーん……」


阿伏兎は神流を見る。


阿伏兎「んだぁ？春雨全部隊に公開するぞ」

神威「いや、
もうめんどくさいから早く言ってよ」


神流「はいはい」

阿伏兎「けっ、素直じゃねぇ奴」



神流「じゃあ、今から話すよ……」

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