尊きモノ 「銀魂 神威」

13阿伏兎の動揺 ページ15

神威「手紙？……なんなの、ソレ」

神威は阿伏兎の手にある

封筒をまじまじ見ながら言う。


阿伏兎「団長、手紙を知らねぇの？

まぁ無理もねぇか」



神威「知ってるけど」


阿伏兎「え？」

神威「はっ？」




沈黙が続く中、
阿伏兎がおもむろに口を開く。


阿伏兎「あ、いや、
そういうつもりじゃ……。

すまねぇ、俺が勘違いしてた」

神威「あんまり
俺をバカにすると、殺しちゃうぞ」


阿伏兎(あ、ばれてたのね)


神威はふぅ、とため息。そして続ける。

神威「手紙、か…
神流が落としたモノだけど…」


そして阿伏兎は
追い打ちをかけるように話し始める。



阿伏兎「どうする？作戦は失敗したが、

あのアルバムに入ってたんだ。
何か手がかりがつかめるかもしれねぇぞ」



神威「勝手に見るってのもいいもんかねぇ」


分かったよ、阿伏兎に任せる。

と言い 神威は歩き出した。



阿伏兎「おいおい人任せかよ？

つーか、神流の部屋に潜入した時点で

もう勝手に見てんじゃん。
勝手に部屋めちゃくちゃにしてんじゃん」


頭をかきながら話す阿伏兎は

封筒をマントの中に入れながらつぶやく。



阿伏兎「っけ、よく言いやがるぜ

うちの団長は。
もう俺達とんでもねぇ悪人じゃねぇか。
どーなっても知らねぇからな、

このすっとこどっこい」




すると神威は聞こえてたのか、

「もとから血の気ただよる悪人だよ、俺達ー」

と答えていた。



阿伏兎(やっべぇ…聞こえてた)




阿伏兎「団長って意外に耳良いほうなのか…」

またつぶやくと、



神威「兎だからね」

とかえってくる声。









阿伏兎(団長の前でつぶやくのは危険だな)

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