尊きモノ 「銀魂 神威」

9 重い言葉 ページ11

神威が神流の部屋を調べている中、

阿伏兎は神流に質問攻めにされていた。


神流「阿伏兎、重要な話って何？」

阿伏兎「え⁉…あ、いや……」

当然、答えれるハズもない。

なんせ急だったからな。


分かんねェよ、考えてもねェし。

神流「どうしたの阿伏兎。


重要な話があるんじゃなかったの？」



でも、今頃 団長が中を調べているハズだ。
ここは、なんとか話を繋げねーとな。


阿伏兎「あーあー、あるぜ。重要な話。

つーか、まーそれほどでもねェんだが…」


神流「何？」

話、話……
なんだ、何を喋ったらいいんだ。


おっ、そうだ。アレにしよう。


阿伏兎「そういやぁ、
神流。おめーさん…

最初見た時もそうだったんだが、
俺達以外の団員のこと、嫌ってねェか？」


神流「は？」

阿伏兎「ほら、おめーさんが

団員共に足止めされた時だよ。

神流も俺達と同じ夜兎。

倒す…まではいかねェが、
パッと片付けられただろ」




そして阿伏兎は付け加える。

阿伏兎「まあ、
ウチらの団員じゃねェから
倒されたら倒されたで、

……後々上の奴らにどやされるがな」



神流の表情が一瞬 変わった。

明らかにさっきより
顔が黒くなっているように見える。

神流「それが重要な話？」


阿伏兎「あぁ、ちょっと気になったんでね」


何だ。何をそんなに硬くなってんだ？

俺の質問に怒るような事があるのか？

それとも…。



やっぱり何か秘密が……。



神流「私、帰るね」

阿伏兎「ん？おい！
話はまだ終わってねェよ！！」

神流「それが重要な話なの？
もっと仕事に関わる事かと思った。

見損なったよ、阿伏兎」


どういう事だ…。


ーーてか、今帰ったらまだ団長が！！



神流が部屋へと向かって行った。
会議室から部屋の中までそう遠くない。

神流が着く前に行かねェーと！！

阿伏兎は急いで神威のいる部屋へと向かった。









神流は部屋へ向かいながらつぶやく。



神流「あなた達はこっちに来てはいけない。
私の事を、知ってはいけないのだから」


そして付け加える。


神流「この真実、話せば私は死ぬ。
いや、殺される。団長に」


暗く、そして重い言葉は
ただ1人歩く神流に



船内を奥まで響かせた。

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