#02 ページ4
部屋の片付けをしていると、
唐突に響くノック音。
貴｢はい。｣
父｢A、朝食だ。｣
扉を開けると、スーツ姿のお父さん。
私の部屋を一瞥すると、フッと私に微笑みかけた。
父｢ちゃんと片付けていたのか。偉いな。
最近勉強はどうだ？｣
貴｢算数が特に好きになりました。
家庭教師の先生から褒めていただいたばかりです。｣
私のお父さんは｢勉強できる私｣が好きだ。
他なんて見てない。ただ私の頭の良さだけを見ている。
仕方ない。私が唯一の後継なんだから。
それでもこうやって、出来た時には頭を撫でてくれて、
たくさん笑って褒めてくれるお父さんが私は好きだ。
父｢さ、行くぞ。今日はおにぎりらしいぞ｣
貴｢はい。お母様が今朝＿＿｣
こうやって話している時は、普通の親子になったみたいで幸せ。
だから私は毎朝お父さんに迎えに来てもらうまでは部屋にいる。
男｢Aねーちゃんおはよ！｣
女｢Aおねーちゃん今日凄い可愛い！｣
女｢Aおねーちゃんあとで遊ぼーね！｣
廊下を歩いていると私の周りをパタパタと走り回る小さな男女。
メイドと執事の見習いの子だ。
見習いは最初、私の家で｢私が姉｣だと思って育つ。
あとから知らされるのだ。
あなた達は私のお世話係なんだよって。
私は何回も見てきた。
それで私に一線を引く子供たちを。
今の私の身の回りの世話をしてくれてる執事とメイドもその1人だった。
幸い、いまのメイドと執事はあまり距離を取らずに前のように気さくに私と話してくれているけど。
この子達はどうなるんだろう。
それにしても可哀想。
こんな私を姉だと勘違いさせられて、
挙句に最後は私の言うことを聞いて一生を終える。
貴｢(あぁ、可哀想。)｣
貴｢おはよう。皆。
遊ぶのは時間があったら、ね？｣
そう言って笑うと子供たちは嬉しそうに走り去っていった。
私はそれを見送ってお父さんに向き直る。
父｢元気が有り余ってるな。
いつも大変だろう。｣
貴｢妹ができたみたいで楽しいです。｣
そこで、リビングの扉の前へついた。
ドアを開けると、お母さんがおにぎりを机に置いて待っていた。
貴｢わぁ！美味しそう！
…っぁ…すみません。｣
思わず歓声をあげてしまう。
すぐに頭を下げたけど…大丈夫かな。
母｢ふふ、いいじゃない。
喜んでもらえて嬉しいわ。｣
父｢たくさん食べるといい。
さ、そろそろ食べよう。｣
自分たちは、幸せな家族だ。
そう言い聞かせて、机に座った。
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マフマフラー - 正直言っても良いですか?泣きましたガチ泣きですよ何してくれてんですか!感動しすぎてでもなんかちょっと寂しい気もして･･･感動の海に溺れてしまうんじゃないかと思いましたよ!ww (2017年11月24日 22時) (
レス) id: 99ecad74d7 (このIDを非表示/違反報告)
九尾(プロフ) - あーら@夜行性極めたいさん» ww (2017年9月8日 7時) (レス) id: f37b99806e (このIDを非表示/違反報告)
あーら@夜行性極めたい(プロフ) - 九尾さん» まじですか！まふくんはどの話でも大概泣かせ役に回ってしまうという…← (2017年9月8日 7時) (レス) id: e59c7036a4 (このIDを非表示/違反報告)
九尾(プロフ) - あーら@夜行性極めたいさん» wwwですねwあの最後のまふくんsideのお話。あれ泣きそうになりましたね。はい← (2017年9月7日 23時) (レス) id: f37b99806e (このIDを非表示/違反報告)
あーら@夜行性極めたい(プロフ) - 九尾さん» そうなんですよね…。まふくんにもいい思いさせてあげないと！次にお預けということでお二人には許して貰いましょう。笑 (2017年9月7日 23時) (レス) id: e59c7036a4 (このIDを非表示/違反報告)
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