第28話 ページ30
Aside
あまりにも気持ちよさそうに寝ているため、起こそうにも起こせず眺めていると、三木ヱ門くんが眠そうな左門くんを揺らすようにしていた。
三木ヱ門「左門!起きろ!!」
左門「僕は寝ていな……ぃ……んぁ……僕は……」
三木ヱ門「寝てるよ。1年坊を部屋に連れていくのにお前まで寝られたら困る。」
左門「す……すみません……」
と両頬を叩くようにして何とか意識を保っている状態で、正直めちゃくちゃ心配だ。
すると突然文次郎くんが立ち上がり、団蔵くんと左吉くんを軽々と抱えるようにする。
その間も団蔵くんと左吉くんは寝言を言うほど爆睡しており、それほど眠れてなかったんだな……と少し複雑な気持ちになった。
文次郎「田村は左門とAさんを部屋に連れて行ってくれ、俺はこの2人を部屋に送ってくる。」
三木ヱ門「分かりました!ほら左門起きろ。もう部屋に戻るぞ。Aさんもこちらに」
と拒否権もない決定事項のようで、大人しく言葉に甘えることにしよう。
別れる際に文次郎くんから「今日は冷えるから、身体冷やすなよ。それから、今度このお礼をさせてくれ。」と言われ、申し訳なさで首を横に振り断りを入れるも、それじゃ気が済まないと言われ仕方なく承諾し、挨拶を交わして別れるようにする。するとあることを思い出した。
部屋のこと何一つ聞いてない。どこで寝ればいいんだ。
今から学園長のところに聞くにしても、もう寝ている時間だ。どうしよう……
三木ヱ門「…………ん!!……さん!!Aさん!!」
『ぁ……あぁ、ごめん……立ち止まってた……』
三木ヱ門「ボーっとしていたみたいですけど……大丈夫ですか?」
『う、うん、大丈夫!早く行こうか!』
まさかの野宿確定とは。
不思議そうにしている三木ヱ門くんについて行き、左門くんを無事に部屋に送り届けていよいよ焦りが出てきた。
三木ヱ門くんに心配かけさせては行けない。外で眠るのは慣れているから……すると突然三木ヱ門くんが立ち止まったため、背中にぶつかってしまった。
『ご……ごめん……大丈夫??どうしたの?』
三木ヱ門「本当になんともないんですか?」
疑いの目で振り返り、両肩を掴まれた。
端麗な顔をしているのに力は男の子で、振りほどこうにも振り解けずしばらく無言の間が続く。
言わなければこの現状を抜けられない。そう思うと諦めざるを得ず、理由を話すことにした。
『実は………………』
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スイちゃんのご友人のご友人 - ドゾッ【輸血】三c⌒っ.ω.)っ シューッ (2023年2月2日 1時) (レス) @page8 id: 5ad601e96f (このIDを非表示/違反報告)
スイちゃんの姉貴的存在のご友人 - 最高(^^ω)輸血パックをください、、、、、 (2023年1月20日 22時) (レス) @page50 id: b07dd8e215 (このIDを非表示/違反報告)
Spring(プロフ) - 雅さん>>素敵なコメントありがとうございます!面白いと言っていただけて嬉しいです!綾部くんと食満先輩かっこいいですよね……!☺️❤これからも沢山出していきたいと考えていますのでどうぞこの作品をよろしくお願いします☺️ (2022年9月1日 21時) (レス) @page40 id: bb9c13b2cc (このIDを非表示/違反報告)
雅 - 私の推しキャラは、綾部喜八郎君と食満留三郎先輩ですね…😅💓他の上級生のキャラも良い☺️✨👍いちばんの中では、綾部喜八郎君ですね…😭(泣き恥) (2022年9月1日 20時) (レス) id: 3a6985dc21 (このIDを非表示/違反報告)
雅 - コメント失礼します。Springさんが作成した忍たまの小説、読んだら面白くて、見入ってしまいました(笑)続きが気になるぐらい😅 (2022年9月1日 20時) (レス) @page17 id: 3a6985dc21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Spring | 作成日時:2022年8月30日 5時